「ウラジーミル」「君」連発する安倍首相 プーチン会談で強調された「親密」

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   安倍晋三首相とロシアのプーチン大統領は2016年12月16日夕方に共同記者会見を開き、北方領土について「共同経済活動を行うための特別な制度」創設に向けて交渉を始めることで合意したと発表した。

   会見は2日間にわたって行われた首脳会談の締めくくりとして、約40分にわたって行われた。その中で際立っていたのが、安倍首相がプーチン大統領を「ウラジーミル」と、ファーストネームで繰り返し読んでいたことだ。「君(きみ)」という二人称も口にした。交渉の中身はともかく、両首脳の親密度を強調する演出が目立ち、「ウラジーミル」はツイッター上でも大きな話題語になった。

  • 安倍首相(右)はプーチン大統領のことを繰り返し「ウラジーミル」と呼んだ(画像は政府インターネットテレビから)
    安倍首相(右)はプーチン大統領のことを繰り返し「ウラジーミル」と呼んだ(画像は政府インターネットテレビから)

5回も繰り返された「ウラジーミル」

   安倍首相は会見冒頭で

「プーチン大統領、ウラジーミル。ようこそ日本へ。日本国民を代表して君を歓迎したいと思います。私が2013年にモスクワを訪れた時に、出来るだけ頻繁に会談を重ねようと、君と約束をしました」

と切り出した。

   結局、安倍首相は発言の中で、「ウラジーミル」を5回、「君(きみ)」を3回使った。質疑応答でも、5回「ウラジーミル」と口にした。冒頭発言で「プーチン大統領」という単語を口にしたのは2回だけだった。

   北方4島の元島民の往来についての説明の中でも、

「人道上の理由に立脚して、ありうべき案を迅速に検討することで合意しました。戦後71年を経てもなお、日露間には平和条約がない。この異常な状態に、私たちの世代、私たちの手で終止符を打たなければならない、その強い決意を私とウラジーミルは確認し、そのことを声明の中に明記した。領土問題について、私はこれまでの日本の立場の正しさを確信している。ウラジーミルもロシアの正しさを確信しているに違いないと思う。しかし、互いにそれぞれの正義を何度主張しあっても、このままではこの問題を解決することはできない」

と述べながら、平和条約締結への意欲を強調。さらに、4島での「共同経済活動」についても、安倍首相はプーチン大統領のことを「ウラジーミル」と呼んだ。

   「この共同経済活動は、日露両国平和条約問題に関する立場を害さないという共通認識のもとに進められるものであり、この特別な制度は、日露両国の間にのみ創設される。これは平和条約締結に向けた重要な1歩であり、この認識でもウラジーミルと私は完全に一致した」

「君」は「男の話し手が同輩以下の相手を指すのに使う語」

   一方で、プーチン氏は安倍首相のことを「尊敬する総理閣下」「安倍首相」と呼び、「シンゾー」と呼ぶことはあまりなかった。

   16年5月25日に行われた日米首脳会談では、安倍首相は終始「オバマ大統領」と呼び続け、「バラク」と口にすることはなかった。直前に元米海兵隊員で軍属の男が沖縄県うるま市の女性を殺害する事件が発生したことも影響しているとみられる。

   記者会見の模様がテレビで中継されると、ツイッターでは一時「ウラジーミル」という言葉が「トレンド」入りし、

「安倍さんは記者会見でも『ウラジーミル』って呼んでたけど、プーチンさんは『安倍首相』って言ってたね。温度差を感じるな・・・」
「『ウラジーミル』って言い方は、白々しくて気持ち悪いよ」

といった声もあがった。

   広辞苑第6版では、「君(きみ)」は、「代名詞」として、

「男の話し手が同輩以下の相手を指すのに使う語。あなた。おまえ」

と説明されている。ちなみに安倍首相は62歳で、プーチン大統領は2歳年上の64歳だ。

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