お笑いコンビ「ブラックマヨネーズ」の小杉竜一さんの持ちネタとして知られる「ヒーハー」は、すでに商標登録されていた。登録主は菓子メーカーのカルビー。「うま辛ポテトヒ~ハー!!」という商品名に由来するものだ。では、小杉さんは持ちネタを披露するたびに、カルビーへライセンス料を支払わなければならないのか。相方の吉田「お前すぐ破産する」小杉さんは17年1月30日放送の情報番組「バイキング」(フジテレビ系)に出演。番組司会の坂上忍さんから「ヒーハー」が商標登録されていると聞き、「えーー!」と目を見開いて驚いた。「ヒーハー」は小杉さんの持ちネタだ。テレビ番組で披露されたり、LINEスタンプになったりと「お金」を生んでいる。共演者の相方、吉田敬さんには「言うたんびに金払わなあかんのやったら、お前すぐ破産する」と冗談交じりに指摘されていた。「ヒーハー」は、バラエティ番組「発見!仰天プレミアもん!!!土曜はダメよ!」(読売テレビ)の09年4月18日放送回で誕生した。番組公式サイトによると、そこで小杉さんが、ささやくようにつぶやいたという。真偽不明ながらネットでは、マイケル・ジャクソンさんのかけ声を真似たとも噂されている。その後、ささやきからシャウトへと変わり、ブレイク。ファンのみならず、誰もが知るギャグとなった。一方のカルビーは「うま辛ポテトヒ~ハー!!」というスナック菓子の発売をきっかけに、「ヒーハー」を商標登録した。出願日は10年8月24日、登録日は11年1月28日だ。10年に放送された同商品のテレビCMには小杉さんも、相方、吉田敬さんと一緒に出演。CMは「ここワイハー!これヒーハー!カルビーヒーハー!俺サーファー!フラダンサー!カルビーヒーハー!俺ゴルファー!ファー!カルビーヒーハー!辛くてヒー!旨くてハー!カルビーヒーハー!」と最大限に「ヒーハー」を盛り込んだ内容だ。ギャグとの関連性は当時から意識されていた。登録したカルビーの見解はとはいえ、商標を先に登録したのはカルビー。登録主に支払うライセンス料は商品ジャンルによって異なるものの、相場は売り上げの3%から5%ほどと言われるギャグがお金を生むたびライセンス料を支払った結果破産するという展開はあながち荒唐無稽だと言えない気もするが...。カルビーはライセンス料を払うべきだと考えているのか。同社はJ-CASTニュースの取材に、「ヒーハー」のライセンス料を小杉さんに請求したことはないと明かし、「『ヒーハー』は主に菓子について登録している商標であり、商標の登録範囲が異なるためです。今後も小杉さんが『ヒーハー』という名称で菓子などを販売しないかぎり、ライセンス料などを請求することはありません」と説明した。
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