大谷のWBC故障辞退に「そら、見たことか」

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   WBCを前に大谷翔平が「投げられない」。

   2017年2月1日、突然のニュースは全国にあっという間に広まった。それはどの球団も恐れていたことだった。

  • 誰もが恐れていたWBC代表でのケガ。しかも日本の柱の選手に起きた衝撃は大きい(2017年1月8日撮影)
    誰もが恐れていたWBC代表でのケガ。しかも日本の柱の選手に起きた衝撃は大きい(2017年1月8日撮影)

侍ジャパンの強化試合で右足を痛める

   米国アリゾナ州での日本ハムキャンプ。予想通り大谷は現地メディアの大きな話題だった。

「メジャー入りすれば、エースにもなれるし、ホームランは50本近く打つだろう」

   そして、日本円にして300億円の契約も夢ではない、との見方も。大リーグのスカウトも見に来ている。オフの争奪戦は早くも火ぶたを切ったという状況にあった。

   さあ、これから練習、というときに、3月のWBCは投手としては無理、との球団の発表だった。

   大谷はこう語っている。

「右足首を痛めている。(WBCには)間に合わないので...」

   その前に栗山監督がその旨を明らかにした。

「このままだと(大谷が)壊れてしまう」

   足首を痛めたのは昨年11月の侍ジャパンの強化試合。日本シリーズが終えて間もないときのことだった。それが治らず、引きずってきたというわけである。

「日本がWBCで優勝奪回」どころじゃない!

   この大谷の緊急事態を敏感に反応したのは各球団だった。

「もっとも恐れていたことが起こったんだよ」

   侍ジャパンの試合は、公式戦とは別に行われるもので、選手は全チームから選抜されるが、目的は収入を得ることである。各球団が喜んで選手を送り出すかというと、決してそうではない。

「余分な試合でケガをされたら本番の公式戦に影響する。それがもっとも不安なのだ」

   こういう声は多く、本音といっていい。だから「そら、見たことか」となるのだ。

   日本ハムにとって大谷が無理をしてWBCに出場して悪化させたらペナントレースが戦えなくなる。WBCで日本が優勝奪回どころの話ではない。

   WBCの小久保監督は突然の話に我を忘れたようだったという。

   そうだろう。大谷は問題の強化試合で剛速球を投げたし、打撃では東京ドームの天井にぶつけるパワーを見せた。しかも「客を呼べる選手」(栗山監督)で収入につながる。

   大谷を除くWBCメンバーは国内キャンプで本格練習に入ったが、少しでも体に異常が感じられたら辞退もありうる。所属球団の監督たちは余計な心配事が増えた。

(敬称略 スポーツジャーナリスト・菅谷 齊)

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