三浦弘行九段(42)の将棋ソフト不正使用疑惑騒動をめぐり、渡辺明竜王(32)がブログで謝罪した。渡辺竜王は当初、「疑惑」を指摘し、週刊誌取材にも応じる対応を取っていた。対する三浦九段は一貫して身の潔白を主張。のちに不正の証拠はなかったと認定され、日本将棋連盟から受けた出場停止処分は、すでに解除されている。渡辺竜王への風当たりは強くなっており、謝罪後もなお、竜王位を返上するべきだ、といった過激な意見もネットに寄せられている。ブログで「改めて一連の事をお詫び申し上げます」17年2月8日のブログ。渡辺竜王は、1月の月例報告会で自分への厳しい意見が出たと明かし、「それらは真摯に受け止めます。開幕した棋王戦五番勝負をはじめとした対局に取り組みながら、新理事会や棋士と話をしていきたいと思っています。機会があれば将棋ファンの皆さまにもご説明をしたいと考えています」「改めて一連の事をお詫び申し上げます」と謝罪した。話は3か月前にさかのぼる。16年10月、三浦九段に将棋ソフトの使用疑惑が浮上し、日本将棋連盟から出場停止処分を受けた。当時、渡辺竜王は週刊文春の取材に答え、三浦九段の疑惑を公にするに至った心境などを語っていた。しかし、12月、第三者委員会が不正の証拠は認められなかった、とする調査結果を発表。これをうけて、17年1月に将棋連盟が三浦九段の復帰、谷川浩司前会長の辞任を発表した。渡辺竜王への風当たりは強くなり、ツイッターで「除名しろ」「最低だな」との声が巻き起こった。1月17日、東京都内で開かれた竜王就任式に出席した渡辺竜王は一連の騒動に言及。「お騒がせしたことを申し訳なく思います。今後このようなことがないよう、将棋連盟の一員として将棋界の発展に努力して参ります」と謝罪した。そして今回、2月8日にブログで改めて謝罪している。三浦九段「世間一般の人に冤罪と知ってほしい」三浦九段は、繰り返し「冤罪」を訴えてきた。復帰戦を6日後に控えた2月7日、東京・千駄ケ谷の将棋会館で「世間一般の人に冤罪と知ってほしい。それについてもまだできていない」と記者団の取材に訴え、今後も身の潔白を主張していく姿勢を示している。それだけに、渡辺竜王のブログには「内容の無さが凄い」「バカですか、あなたは」「説明責任がある」といまなお厳しいツイートが寄せられている。「最低でも竜王位は返上なさった上で、『空位』になるのが本来妥当な気がするのですが...」といった指摘も少なくない。