2020年 7月 14日 (火)

高級「新コンデジ」でズッコケた ニコンに「V字回復を期待」のワケ

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   年明け以降、高値圏にあったカメラの老舗、ニコンの株価が2017年2月14日に急落した。終値は前日比15%安。前日取引終了後に発表された17年3月期の業績予想の下方修正などに反応したものだ。その後は値を戻しているが、2016年来高値(2016年2月5日の1906円)をうかがおうとした一時の勢いは失っている。先行きについてアナリストの見方は分かれており、業績の回復を見通せないのが実情だ。

   急落前、2月13日までのニコン株はむしろ上昇基調にあった。主力のデジタルカメラ事業はリストラ策が進行中の反面、液晶パネルなどディスプレー向け露光装置が好調なことなどから業績回復期待で買い進まれていた。13日の取引時間中の高値は1894円で、2016年来高値まで12円に肉薄。取引終了後の業績見通し発表の内容次第で、14日に高値を更新したとの声もあった。しかし、株式市場は失望売りで反応した。

  • 創業100周年のニコンだが…(写真はニコンのウェブサイトより)
    創業100周年のニコンだが…(写真はニコンのウェブサイトより)
  • 創業100周年のニコンだが…(写真はニコンのウェブサイトより)

希望退職に想定上回る応募者

   発表内容を確認してみよう。業績関連は後で説明することにして、問題点として指摘するアナリストがいるのが、発売を予定していた高級コンパクトデジカメ「DLシリーズ」3機種の発売を中止したことだ。スマートフォンの普及で低価格デジカメの販売には相当な壁があるため、コンデジは10万円前後の高級機種が各社の勝負のしどころとなっている。ニコンも当初は2016年6月に発売予定だったが、発売直前に不具合が分かったため発売を延期していた。不具合を克服すべく開発を進めていたが、「採算が見込めない」として発売断念を決めたのだ。発表した製品の発売中止はニコンとして極めて異例。

   想定より高級コンパクトデジタルカメラ市場の縮小が進んだためだが、ニコンとしては収益改善の切り札との位置づけでもあった。これについてSMBC日興証券が出したコメントは「ニコンらしさの消失が懸念される」。ニコンがリストラを進め、採算を重視することは結構だが、独自の発想で攻める姿勢が薄れれば結果的に消費者が遠ざかることを危惧したようだ。

   また、ニコンは2月13日、10日まで実施した国内従業員対象の希望退職者の募集結果も発表した。応募者には特別加算金を上乗せした退職金が支払われ、3月31日付で退職する。応募者はニコンが想定した1000人を上回る1143人に達した。国内従業員の約1割に相当する。2017年はニコンにとって創業100年の記念すべき年だが、リストラに踏み込む厳しさを伴っている。

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