2024年 4月 27日 (土)

発達障害の子の「偏食」に理由があった! イチゴやコロッケを見ると「痛く」なる

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食べ物の見た目、におい、かむ音で吐き気がする

   ただ最近は、このように無理やり食べさせるのはトラウマになってよくないという専門家の意見が出ている。発達障害の子どもの偏食は、「好き嫌い」といった性格の問題ではなく、背景には食べ物を見ると気持ちが悪くなる「過敏感覚」の問題があることがわかってきたからだ。2017年4月5日放送のNHK『おはよう日本 発達障害の最新研究 なぜ偏食? どう改善?』では、この「過敏感覚」の問題を取り上げた。

   番組には、発達障害の子どもの特別支援を研究している東京学芸大学の高橋智教授が登場した。高橋教授が発達障害の子ども137人を調査すると、半数の子が極端に少ない種類のものしか食べない「偏食」の問題を抱えていた。そして、その子どもたちは発達障害特有の食べ物に対する「過敏な感覚」を持っていた。高橋教授はこう説明する。

「たとえば、美味しそうに見えるイチゴでも、その表面の粒々(つぶつぶ)が目に飛び込んできて気持ちが悪くなる子がいます。コロッケのサクサクした食感を、口の中で針に刺されたように痛いと感じる子がいます。揚げたコロッケの衣を見ただけで、生け花の剣山のような尖った物の恐怖を感じるのです」

   見た目だけではない。においをかいだだけで強い吐き気を催す子がいる。モグモグ、パリパリというかむ時に口の中でする音が、耳触りで我慢できないという子もいる。高橋教授はこう語った。

「食べ物を『見る』、においを『かぐ』、かむ音を『聞く』だけで、気持ちが悪くなる子がいるのです。また、食べ物をかんだり、飲みこんだりすることができない子もいます。これまでは、『好き嫌い』とか『わががま』の問題と見られていた偏食の裏には、子どもの特性や生理的な理由があることが研究でわかってきました」
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