2024年 5月 5日 (日)

鼻が利かなくなると死期が近いってホント?

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鼻が利かなくなると5年以内に4割が死亡する

   実は、この研究と同じように、においの感覚が鈍ると死亡率が高まるという研究がほかにもある。米シカゴ大学のジャヤン・ピント准教授らが科学誌「PLOS ONE」(電子版)の2014年10月1日号に発表した「においが分からなくなると5年以内に5人中2人が死亡する」という怖いタイトルの報告だ。

   論文によると、ピント准教授らは57~85歳の男女3005人に、次のような「嗅覚テスト」を行なった。フェルトペンの先端に入った「ペパーミント」「魚」「オレンジ」「バラ」「革」のにおいを順番にかいでもらい、何のにおいか当てさせるもの。そして、参加者を成績順に次のグループに分けた。

(1)4つ以上においを当てた人=嗅覚は正常(全体の約75%)。
(2)2~3つ当てた人=嗅覚が鈍い(約20%)。
(3)1つ以下しか当てられない人=無嗅覚(約5%)。

   そして、5年後の死亡率を比較すると、(1)の正常な人が約10%、(2)の鈍い人が約19%、(3)の無嗅覚の人が全体の4割の約39%だった。正常な人に比べ、死亡率は4倍も高かった。ちなみに、年をとるほど嗅覚が衰える傾向がみられ、たとえば、57歳の人の64%が5つのにおいを当てたが、85歳の人では25.5%だった。

   ピント准教授もBBCの取材に対し、オフロソン准教授とまったく同じことを語っている。

「嗅覚の衰えは、危険が迫っていることを知らせる『炭鉱のカナリア』と同じ、体の早期警戒信号だと思います。がん、脳の病気、心臓の病気、血管の病気、神経の病気、うつ病......。あるいは風邪、アレルギー、鼻腔の損傷とあらゆる可能性が考えられます。直接の死因にはなりませんが、特に中年でなったら要注意です。すぐに医師に診てもらいましょう」
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