2018年 12月 15日 (土)

ハコスカの熱気、今いずこ スカイライン60周年と「これから」

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   日産自動車の看板モデル「スカイライン」が2017年4月24日、誕生60周年を迎えた。日産は記念イベントを開いたほか、通算13代目となる現行モデルに「60周年記念モデル」をリリースした。日本車で60周年を迎えたロングセラーモデルは、トヨタクラウンと日産スカイラインだけだ。しかし、昔のスカイラインを知る熱烈なファンの中には、60周年を迎えたスカイラインの変貌は素直には喜べない、という人もいるようだ。

   4月24日付の日本経済新聞朝刊には「1957年4月24日。ちょうど60年前の今日、そのエンジンは産声をあげた。クルマの名はスカイライン」などと謳いあげた日産の全面広告が掲載された。さらに日産は同月21日から24日まで、東京都港区の六本木ヒルズアリーナで誕生60周年の記念イベントを開いた。初代から現行の13代目まで歴代のスカイラインが並び、ファンの熱い視線を浴びた。

  • スカイラインは誕生60周年を迎えた(画像は日産自動車ホームページより)
    スカイラインは誕生60周年を迎えた(画像は日産自動車ホームページより)

合併したプリンス自動車の開発

   かつてスカイラインは、日本のクルマ好きにとって憧れの存在だった。自動車雑誌の人気投票でも常に上位を占め、4年に1度のモデルチェンジでは自動車雑誌が「新型スカイライン」をめぐりスクープ合戦を繰り広げるなど、日本車の中でも稀有な存在だった。

   もともとスカイラインは日産ではなく、日産と1966年に合併したプリンス自動車の開発だった。プリンス自動車は戦前の中島飛行機と立川飛行機の流れを汲む自動車メーカーで、高性能なスカイラインはプリンスの看板モデルだった。1963年にデビューした2代目は、合併に伴い、「日産プリンス・スカイライン」となり、1968年登場の3代目から名実ともに「日産スカイライン」となった。

   3代目は「愛のスカイライン」「ハコスカ」などと呼ばれ、当時のレーシングカーと同じ高性能な直列6気筒4バルブDOHCエンジンを積んだ「スカイライン2000GT-R」が登場。モータースポーツでも活躍し、スカイラインの人気は不動のものになった。

   その後、1972年発売の4代目(ケンとメリーのスカイライン=ケンメリ)、1977年発売の5代目(ジャパン)、1981年発売の6代目(ニューマンスカイライン)と、スカイラインはヒット作が続く。しかし、1985年発売の7代目(7thスカイライン)はボディーが大型になって鈍重となり、多くのスカイラインファンをがっかりさせた。

現行GT-Rも発売から10年

   その反省から、1989年に生まれた8代目(R32型)は、再び「走り」重視の引き締まったボディーに戻り、4代目以降途絶えていたGT-Rも復活。GT-Rは1993年発売の9代目(R33型)と1998年発売の10代目(R34型)でも続いたが、ファンの多くは「スカイラインがもっともスカイラインらしかったのは、8代目のR32型」と口をそろえる。

   その後、2001年発売の11代目(V35型)は、名前こそ国内では「スカイライン」だが、エンジンは伝統の直列6気筒から効率重視のV型6気筒に変わり、海外ではインフィニティブランドで発売されるグローバルカーに生まれ変わった。それまでスカイラインは根強いファンの多い日本市場を重視して開発されてきたが、カルロス・ゴーン社長(当時)率いる日産がグローバルカーを目指したことで、スタイリングも車格も、かつてのスカイラインとは別物になっていった。

   2006年発売の12代目(V36型)、2014年発売の現行13代目(V37型)も、北米など海外ではインフィニティブランドのセダン、クーペ、SUVとして、一定の成果を収めている。しかし、日本国内には、もはやスカイラインを支持するファンらの熱気はない。

   日産もそれを承知のようで、2007年発売の現行GT-Rにはスカイラインの名称を冠せず、「日産GT-R」と、別系統のスポーツカーとして独立させた。リヤのテールランプが丸型2灯であることが、現行GT-Rがハコスカから続くスカイラインの系譜にあることを物語っている。

   現行GT-Rも発売から10年。かつてを知るスカGファンの多くは、14代目のインフィニティ(スカイライン)よりも、2代目の日産GT-Rの行方が気になるところだろう。

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