カラオケ店で歌う動画アップは違法 「問題なのか」驚きの声

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   カラオケ店で歌う動画が動画投稿サイト「YouTube」で見つかったとし、カラオケ機器メーカーの第一興商が削除を求める訴訟を起こし、東京地裁が違法であることを全面的に認め、動画を公開した東京都内の男(45)に公開停止を禁じる判決を言い渡していた、というニュースが流れ、ネットユーザーがザワついている。

   カラオケ店での歌唱の動画はよくある風景でもあり、何が問題なのか分からないと、「またJASRACか?」などと反応する人が多かったのだ。第一興商はユーチューブだけで年間12万件のこうした動画の削除を要請している。

  • カラオケ音源は「著作隣接権」(写真はイメージ)
    カラオケ音源は「著作隣接権」(写真はイメージ)

年間12万件の削除要請

   J-CASTニュースが2017年5月12日にこの裁判を担当した第一興商の弁護士に取材したところ「事件」のあらましはこんな具合だった。16年9月に人気女性グループ「リトル・グリー・モンスター」の新曲を歌う男の動画がYouTubeに投稿されていることを発見し、それが第一興商の制作した伴奏であることからYouTubeに削除を要請した。動画は削除されたが、男は削除について異議を申し立てたため第一興商は10月に東京地裁にこの動画1件の削除と、これ以上のアップロードをしないよう訴えた。判決は12月20日にあり、同社の訴えを全面的に認めた。男は裁判中に動画を削除したが、

「歌っているのはワンコーラスのみ。自己満足のために公開しただけであり会社の利益に損害は与えていない」

と反論していたという。

   弁護士は、

「こうしたカラオケの訴訟は初めてではないか。今回は音源を使ったことだけを問題とした訴訟だが、仮にカラオケのモニターの映像が動画に映り込んでいてそれが権利者のものである場合は、これも訴訟の対象になります」

と話していた。

   一方で、ネット上では「またJASRACか?」「いや、JASRACはつべや(編集部注=YouTubeのこと)ニコニコへの投稿を認めている」などといった情報も掲示板に投稿されている。J-CASTニュースがJASRACに話を聞いたところ、

「私どもとは関係ありません」

ということだった。どういうことなのか。

カラオケ音源は「著作隣接権」にあたる

   JASRAC によれば、JASRACと許諾契約を締結しているサイトに限り、著作権者の承諾を得ずに管理楽曲を含む動画をアップロードすることはできる。YouTubeやニコニコ動画などもそうしたサイトだ。

   しかし、カラオケ事業者の許可を得ていない伴奏音源、レコード会社等の許可を得ていないCD音源、 アーティストのプロモーションビデオ、TV番組などは利用できないという。許可が下りていないCD音源の場合は、CD音源を使わずに自分で演奏するなどしてアップすることは可能だ。カラオケ音源の場合は「著作隣接権」と呼ばれるもので、メーカーが著作権者の許可を得て独自に二次創作し商売しているため、ユーザーが無断で使いアップしてしまうと法律違反になってしまうわけだ。

   ネット上にはおびただしい数のカラオケ動画が出回っているため勘違いしてしまうが、第一興商は1年間でYouTubeだけで12万件の削除要請をしている。一方で、カラオケとネットを結ぶ取り組みをしていて、第一興商では「DAM☆とも」会員になれば、専用サイトで自分がカラオケ店で撮影した動画を見たり公開することができる。「JOYSOUND」では、「うたスキ」会員になればカラオケ室内の専用カメラで動画が撮影でき、ニコニコ動画の「歌ってみた」に投稿できたり、YouTubeの専用コーナーで公開することも可能だ。

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