「五輪とコミケ」を都議選の争点に! 署名開始の山田太郎氏に聞く

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   「コミケ」が、危機に立たされている。2020年の東京五輪開催に伴い、例年会場としている東京ビッグサイトが使えなくなるかもしれないからだ。

   大手メディアもほとんどこの問題を取り上げない中、「コミケ会場問題などを、都議選の公約に入れる」ことを各候補者に求める運動が、わずか9日で2万人近い署名を集めた。仕掛け人は、前参院議員の山田太郎氏(50)だ。その狙いを聞くべく、2017年5月12日、J-CASTニュースは山田氏を取材した。

  • 取材に応える山田太郎氏(5月12日撮影)
    取材に応える山田太郎氏(5月12日撮影)
  • 小池百合子都知事が過去にツイートした「コスプレ」写真
    小池百合子都知事が過去にツイートした「コスプレ」写真

9日間で2万人集める

   「『ユリーちゃん』のコスプレをしてみせたり、東京を『アニメランド』にするとおっしゃたりしているんだけれども、それはどこまで真意なのか」

   小池都知事の姿勢について、山田氏はそう疑問を投げかける。

   小池氏がツイッターで「私は東京を文化の発信地にしていきます。(中略)東京都が総力を挙げて、コミケを応援します!」と宣言したのは、選挙中の2016年7月17日だ。

   そのコミケが直面する最大の問題が、東京五輪に伴う会場問題だ。東京ビッグサイトが五輪のメディアセンターなどとして使われる関係で、2020年7~9月は完全に使用不可能、前年度も大きく利用が制限される。コミケの来場者は3日間で50万人を超え、代替会場を探すのは難しい。少なくとも20年の「夏コミ」はこのままでは絶望的だ。

   ところが小池都知事は、この問題に対し、当選後は目立った動きを見せていない。2017年4月29日、「ニコニコ超会議」でこの問題について質問された際にも、「確認しておきます。要はね、仮設の会場を使うんですよ」などと述べるにとどまった。

   4月26日には、東京ビッグサイトが一連の問題についての説明会を開催、利用が制限される期間を短縮するなどの「譲歩」を示したものの、事実上の最後通牒となった。テレビを始めとするマスコミも、「豊洲」や「五輪会場」問題は執拗に取り上げるのに、コミケについてはまるで取り上げないと山田氏は嘆く。

「コミケというのは、まさに漫画の世界の『五輪』なんです。同人作家にとっての大舞台であるとともに、そこで参加したアマチュアから、スターになっていく人が出る。スポーツの『五輪』のために、それを潰していいんですか?」

都議選候補にオタクのプレッシャーを

   山田氏は、2次創作に直結する著作権や、表現規制問題など、若い世代を中心とした漫画・アニメファンに寄り添った政治活動で有名だ。2016年の参院選では比例区から出馬、再選には失敗したものの29万票を獲得し、「オタク票」の強さを知らしめた。現在は会社経営のかたわら、表現規制問題を中心に政治活動を展開している。

   小池都知事の発言や、ビッグサイト側の姿勢を受け、「このままでは解決できない」と考えた山田氏は、自ら代表を務める「表現の自由を守る会」として署名運動を開始した。

   山田氏本人は立候補しないものの、署名を集め、これを背景に都議選候補らに、コミケ問題、また表現規制についての考え方を問うアンケートを行う。その結果は公表し、解決に積極姿勢を示した候補者については支援を行うことで、選挙に「プレッシャー」を与える――それが山田氏のプランだ。

   3日に「Change.org」でオンライン署名を開始、12日までに約1万8000筆が集まった。予想を上回るペースで、すでに複数の都議や区議などからコンタクトもあったという。

   若者を中心としたネット上の活動、民意を具体的な「数字」として可視化し、世論を作っていく。「有権者がこれだけ関心がある、というインパクトのある数となれば、候補者としては動かざるを得なくなる」とは、議員経験者ならではの予測だ。

   もし無事、2020年夏にコミケが開催できれば、どんなことが可能になるか。山田氏が提案するのは、五輪・コミケの「同時開催」だ。

「世界中の人が、コミケにやってくるんです。五輪はその期間だけで終わりですが、コミケならその後、繰り返し来れるじゃないですか。よっぽどそっちの方が、インバウンドにもつながりますよ」
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