通販サイトは「メディアではない」のか ヤフー、朝日の「『広告』示さず」批判に反論

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   ヤフーが運営する通販サイト「ヤフーショッピング」をめぐる朝日新聞の記事に、ヤフーが反論している。

   記事は、出店者が広告料を多く払う商品の検索結果が上位に表示される仕組みになっているにもかかわらず、「広告」といった表記が入っていなかったことを問題視する内容。ヤフー側はサイトが「メディア」ではなく「小売業態」だとして、「並んでいるものひとつひとつに『PR』だとか『広告』だとかの表示は入れていない」と説明。一方で、検索結果の並び方の説明が分かりにくかったとして、記載場所と内容を修正したことも明らかにした。

  • 検索結果の並び順が問題視された「ヤフーショッピング」。ヤフー側は反論している
    検索結果の並び順が問題視された「ヤフーショッピング」。ヤフー側は反論している

「『消費者の判断を誤らせ、問題だ』との指摘」

   記事は朝日新聞が2017年6月28日朝刊1面(東京本社最終版)に 「料金払うとおすすめ上位 ヤフー通販サイト 広告とは示さず」 の見出しで掲載。1面のリード文では

「割高な商品が上位にくることもあるが、利用者にはどの商品が広告料によって上位にきているのか見分けがつかない。専門家からは『消費者の判断を誤らせ、問題だ』との指摘が出ている」

などと指摘した上で、総合面では

「広告料 業者に働きかけ」
「『消費者欺く』指摘も」

といった見出しで、

「価格やお店の実績だけではなく、広告料次第で表示順が決まりかねない仕組みだ。利用者の視点に立った表示とは何かが問われている」

などと批判を繰り返した。

「『メディア面』では『広告表記を厳密に行っている』」

   一連の批判に対して、ヤフー広報室は、問題視されているサイトは『メディア』ではない、などと反論している。具体的には、ヤフーの説明によると、ポータルサイトのトップページやニュース面は「メディア面」で「メディアステートメントに則り、広告表記を厳密に行っている」。実際、ヤフーニュースは15年7月の公式ブログ記事で、新聞社などの媒体社が「広告」表記がない通常の記事を装ってヤフーに広告記事を配信する行為を

「読者を裏切るステルスマーケティング(いわゆる『ステマ』)の一種であり、優良誤認として景品表示法違反に問われる可能性もある悪質な行為」

だと非難している。

   一方、「ヤフーショッピング」は「メディア面」ではなく、消費者が商品を購入する「コマース面」だとして、

「インターネット通販カタログであり、小売業態です。スーパーやコンビニの売り場の陳列(棚割)と同様に、並んでいるものひとつひとつに『PR』だとか『広告』だとかの表示は入れておりません」

と主張している。

検索結果に「広告」「PR」表記を入れる予定はなし

   ヤフーも会員になっている日本インタラクティブ広告協会(JIAA)では、

「広告掲載枠に掲載される広告は、一般に、広告が表示されることが明確であるが、媒体社が編集したコンテンツ等と混在したり、並列したり、リストの上位に広告として掲載される場合や、広告を中心とした特集記事や、いわゆるネイティブ広告等において、消費者等が媒体社により編集されたコンテンツと誤認する可能性がある場合や、広告であることがわかりにくい場合」

について、「広告」や「PR」といった表記を行うことを求めている。この点は朝日新聞の記事も指摘している。これに対して、ヤフーは(1)ヤフーショッピングは「メディアではない」ため、ガイドラインには抵触しない(2)ヤフーショッピングはガイドライン冒頭部分の「広告掲載枠に掲載される広告は、一般に、広告が表示されることが明確である」という箇所に該当する、と説明している。つまり、ヤフーショッピングは

「媒体社により編集されたコンテンツと誤認する可能性がある場合や、広告であることがわかりにくい場合」

には該当しない、という主張だ。

 

   今後も検索結果に「広告」や「PR」表記を入れるなどの仕様変更を行う予定はないと説明しているが、今回の件を踏まえて、「ヘルプページ」にある検索結果が表示される仕組み(アルゴリズム)に関する説明が分かりにくかったため、内容や表示される場所を変更したとも説明。

「これまでお客様に対して一部わかりづらいコミュニケーションであったことを深くお詫び申し上げます」

とした。


(6月29日15時30分追記)

   6月29日午後、ヤフー広報室から「事実と異なる回答をしてしまっていたことが判明した」と申し入れがありました。これにともなって、記事リード文の

「ヤフーが『読者の方に誤解を与える』などと反論している」

の部分を

「ヤフーが反論している」

に、

「ヤフー広報室は、朝日新聞の取材時には、問題視されているサイトが『小売業態』であることを説明したにもかかわらず、この点が記事では触れられておらず、『あたかもモノを販売する形態とは異なる『情報メディア』であるという朝日新聞さん独自の主張をもとに記事が展開されており、結果として読者の方に誤解を与える表現が多数ある』と反論している」

の部分を

「ヤフー広報室は、問題視されているサイトは『メディア』ではない、などと反論している」

に、それぞれ差し替えます。

   これにともなって、中見出し2本目の

「『情報メディア』であるという朝日新聞さん独自の主張」

「『メディア面』では『広告表記を厳密に行っている』」

に変更します。

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