2024年 5月 1日 (水)

「バスト大きくしたい」女性につけこむ 「豊胸サプリ」でトラブル増加

特定の部位に作用すると答えた販売者ゼロ

   国民生活センターが紹介している具体的な被害事例は、以下のようなものがある(発表資料より抜粋)。

「通信販売で女性らしい体型になるという健康食品を定期購入し、初回分を飲んでいると大量の不正出血が起こった。この健康食品が原因とは思わずに飲み続けていたが、病院に行くと、子宮内膜が厚くなっているとのことで、健康食品との因果関係は分からないが飲まないよう言われた」(30歳代女性)
    「高校生の娘がモデルのブログを見て、バストアップやダイエットのサプリメントに興味を持ち、定期購入で契約......生理が2か月も遅れていて心配」(10歳代女性)
    「バストUP とスリムUP を同時にかなえるというサプリを定期購入したところ、全部飲み終わらないうちにバストに発疹が出てきた。医者の治療を受けたが、ホルモンが増え乳腺症が起きているので飲用を止めるよう指示された」(20歳代女性)

   同センターでは、プエラリア・ミリフィカの健康食品12銘柄を実際にテスト。この中で10銘柄にエストロゲンと同じ作用が見られ、うち3銘柄からは1日最大摂取目安量が身体に作用を及ぼす可能性があると考えられるほどの量のデオキシミロエストロールとミロエストロールが検出された。

   製品を販売する12社を対象にアンケートを実施したところ、5社から回答があった。興味深いのは、「各銘柄はどの部分に作用するものか」に対する答えだ。4社が「特定の部位への作用はない」、1 社が「分からない」とし、「具体的に特定の部位に作用するという回答をした販売者はありませんでした」という結果。実はテストした12銘柄中11銘柄の、「ほとんどの銘柄の商品パッケージ等や販売者のウェブサイトでバストアップを示唆するような写真やイラスト、モニター等の体験記や口コミが記載されていました」。摂取するだけで豊胸や痩身が可能と受け取れる記載も見つかり、「医薬品医療機器等法、健康増進法、または景品表示法に抵触するおそれ」があるという。

   製品テストの対象となったすべての販売者ではないとはいえ、バストアップを強調しながら、明確に特定の部位に作用するとはどこも答えられなかったわけだ

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