2024年 4月 26日 (金)

ヒアリの天敵「ゾンビバエ」が怖すぎる 生きたままヒアリの脳を食べ、生首ポロリ!

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女王アリが数万匹もいるスーパーコロニー

   米国同様、ヒアリの増殖が大問題になっているオーストラリア。ヒアリ対策の先頭に立っているのがプリンスペン・バイオセキュリティーのロス・ワイリー博士だ。博士は、ヒアリにも2タイプいることを発見した。女王アリが1匹だけの「単女王制コロニー」と、数十~数百もの女王からなる「多女王制コロニー」の2種類がいる。両方ともやっかいな性質を持っている。

   単女王制コロニーは他のコロニーを嫌い、互いに離れた場所に生息する傾向がある。そのため女王は数キロの距離を飛んで、あちこちに分散し自分のコロニーを作る。つまり生息地がどんどん広がってしまうのだ。一方の多女王制コロニーでは、多くの女王が一緒に暮らす。女王に飛行能力がなく、生息地は広がりにくいが、コロニーの密集度が驚くほど高くなる。1匹の女王は1日に約100個の卵を産む。ヒアリがコロニーを作る1ヘクタールの土地に9万匹の女王がいる可能性があるから、そのコロニーでは毎日900万匹も増えている計算になる。驚異的な繁殖力だ。多女王制コロニーでは、人間が知らないうちに土を掘り起こして女王ごと別の場所に運び、生息域が一気に広がる危険性がある。警戒が必要なのは多女王制コロニーなのだ。

   そのため、ワイリー博士らはヘリコプターに搭載された熱探知カメラで、空から地下に隠れたヒアリのコロニー見つけだす計画を進めている。番組では実際に駆除する作業に同行した。コロニーを見つけると、まず棒でつついてトンネルを塞ぎ女王アリが逃げられないようする。巣の中に殺虫剤を散布、薬品が隅々までいきわたるようにする。その後、オフロードカーで周辺にヒアリが好む物質を混ぜた薬品入りのエサをまく。万が一、女王が駆除を逃れた場合の予防策だ。働きアリは喜んで巣に持ち帰る。女王アリがこれを食べると薬の作用で卵が産めなくなり、繁殖能力を失ったコロニーはやがて消滅することになるという寸法だ。このほか、オーストラリアでは、ヒアリのニオイを40メートル先からかぎわける「ヒアリ探知犬」も活躍している。

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