任天堂の復刻版ゲーム機「ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン」(ミニスーファミ)が、2017年10月5日の発売を待たずして、早くも「プレミア価格」で売買されている。9月16日に予約受付が始まるやいなや、多くの購入希望者が実店舗・ネット通販を問わず殺到。瞬く間に「売り切れ」報告が相次ぐなど、人気が過熱している。こうした需要に伴って、早くもオークションサイトなどで「高額転売」の動きが出ているのだ。「4万円」の高額出品もミニスーファミは、1990年に発売された家庭用ゲーム機「スーパーファミコン」を手の平サイズで復刻したもの。「スーパーマリオワールド」「ファイナルファンタジーVI」など当時人気を集めた名作ソフト21タイトルが本体に収録されている。希望小売価格は7980円(税別)だ。予約が始まった9月16日には、早朝から200人以上の行列ができた「ヨドバシAkiba」(東京・秋葉原)を筆頭に、店頭での予約販売を行った各地の量販店に購入希望者が殺到。ネット通販サイトでも、受付開始から数分から数十分で「完売」となるケースが相次いだ。このように人気が過熱するミニスーファミをめぐって、オークションサイトなどでは、まだ商品が手元に届いていないにも関わらず、早くも定価の数倍の値段で出品するユーザーが現れている。例えば、20日19時時点で「ヤフオク!」を調べると、112件の出品がヒットする。すでに入札がある出品も多く、どれも定価の1.5倍程度の値段が付いている。中には、「最低入札額」を2万5000円に設定したものもあった。Amazonの「マーケットプレイス」上にも転売屋とみられる計181の業者が商品を出品しており、こちらは最低価格で1万7350円。配送料別で4万円という強気の価格設定で販売する業者も出ていた。ただ、Amazonの販売ページ上には、「本商品の参考価格は8618円(税込)です」という注意書きも表示されている。これは、マーケットプレイスでの販売価格が正規価格よりも著しく高い場合に表示されるもので、品薄が続く任天堂の新型ゲーム機「NintendoSwitch」などにも掲載されている。出荷、生産は今後も続くこうした「高額転売」の動きについて、インターネット上では、定価以上の値段で購入することは控えるように注意を呼び掛けるユーザーの姿が目立っている。その理由とされているのは、大まかにわけて2つだ。まず一つ目は、ビックカメラやソフマップなどの販売店が、10月5日の発売当日の店頭販売を告知していること。そして二つ目は、任天堂が公式サイトとツイッター上で、(1)発売日の10月5日以降も出荷を続けること(2)今後も生産を続けることの2点をアナウンスしていることだ。そのため、現在は品薄のため高額で売買されているが、次第に入手しやすくなるはずだとして、ツイッターやネット掲示板では、「発売日あとも生産するらしいしテンバイヤーから買わなくてもミニスーパーファミコン買える」「どうしても発売日に欲しいってわけじゃなければ、転売で買わない方が良い」「今回は生産続くしわざわざ転売ヤーの高いの買う必要なし」「転売ヤーからは決して買わずに気長に待つべきか」などと注意を呼び掛ける書き込みが相次いでいる。
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