2018年 11月 13日 (火)

プリウスPHVにもスポーツカー仕様 トヨタ、「面白いクルマ」への挑戦

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   トヨタ自動車がスポーツカーの新ブランド「GR」を投入する。2017年9月19日、発表した。18年春までに9車種11モデルを相次いで発売する方針だ。これまで「手堅く」「無難」だったトヨタ車のイメージを変える狙いがあるようだが、若者の車離れが叫ばれる中、新ブランド浸透のハードルは高そうだ。

   「GR」は、ドイツのニュルブルクリンク24時間耐久レースや全日本ラリーなどのモータースポーツ活動を通じて得た知見・ノウハウを注いだスポーツカーシリーズ。具体的には、エンジン内部にもチューニングを施した数量限定販売の「GRMN」を頂点に、量販スポーツモデルの「GR」、気軽にスポーツドライブを楽しめる「GR SPORT」の3ラインを設定する。カスタマイズを楽しめるアフターパーツを「GR PARTS」と名付けた。

  • トヨタの新ブランド「GR」(画像はトヨタの公式ホームページより)
    トヨタの新ブランド「GR」(画像はトヨタの公式ホームページより)

開発のコンセプトは「乗っていて楽しいクルマ」

   第1弾として、ヴィッツの「GR」と「GR SPORT」を、プリウスPHV、ハリアー、マークX、ヴォクシー、ノアの「GR SPORT」を発売した。今冬には86(ハチロク)の「GR」を、アクアとプリウスαの「GR SPORT」をそれぞれ追加し、ヴィッツ「GRMN」は2018年春ごろ販売開始の予定だ。国内で月2000台を販売し、5年以内に年5万台規模への拡大を見込む。

   価格は標準モデルよりも割高に設定した。例えば総排気量105リットルのヴィッツの場合、標準モデルは181万~223万円。これに対し、「GR」と「GR SPORT」は208万~232万円だ。

   開発のコンセプトは「乗っていて楽しいクルマ」をつくること。モータースポーツ好きで知られる豊田章男社長の口癖でもある。記者発表会に姿を見せた豊田社長は「トヨタが改めて面白いクルマをつくれることを示したい」と力を込めた。

乗り越えるべきハードル

   本格的な電動自動車時代を前に、クルマは単なる「移動手段」になろうとしている。公共交通機関が発達した都会では、若者のクルマへの関心は薄い。そんな時代だからこそ、改めて運転のワクワク感、興奮を楽しんでほしい。トヨタの強いメッセージが込められていると言えそうだ。

   専門店「GR Garage(ガレージ)」も順次、立ち上げる。「GRコンサルタント」と呼ぶ専任スタッフを配置し、2017年度中に全国39店舗をオープンさせる計画だ。これまで一部で使っていた「G SPORTs」ブランドや、ハチロクのコンセプトショップ「AREA86」は廃止する。

   相当熱のこもった展開だが、問題は需要を掘り起こせるかどうかだ。「GR」シリーズには、これまでスポーツカーとは縁遠いと思われていた車種も含まれる。例えばファミリーをターゲットにしたミニバンのヴォクシー、ノアや、環境に優しく低燃費を売りにしてきたアクアやプリウスα、そしてプリウスPHVなどだ。

   これらに、スポーツカーの走りが求められているのか。新たな顧客をどの程度開拓できるのか。乗り越えるべきハードルは決して低くはない。

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