2024年 5月 4日 (土)

「私、失敗しないので」ドクターXは本当! 女性医師が診ると死亡率が下がる研究が続々

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女性医師は診療基準に忠実で、患者の心のケアが丁寧

   いったいどうして女性医師の方が成績は良いのだろうか。研究チームのリーダー、アシッシュ・ジャハ保健政策教授は、ハーバード大学のプレスリリースの中でこう語っている。

   「調査の過程で女性医師と男性医師とでは診療方法に違いがある十分な証拠が得られました。女性医師は男性医師に比べ、診療ガイドラインを順守する傾向が強いこと、そして患者との間により密接なコミュニケーションを行なっていることが明らかになっています。その違いが患者の病状の経過を良くしている可能性があります。仮に女性医師による患者へのいい結果が男性医師にも反映されると、メディケアの対象者だけでも死亡数を年間3万2000人減らすことが見込めます。これは全米の1年間の交通事故死者の数に匹敵します」

   さて、「BMJ」誌の論文によると、カナダの医師たちは米ハーバード大学の研究とほとんど同じ方法で調査・分析を行なっている。対象の患者は2007~2015年の間にオンタリオ州の病院で、一般的な25の病気で外科手術を受けた10万4300人。米国の調査と違うのは、米国が65歳以上の高齢者だったのに比べ、18歳以上の全患者だったことと、「問題発生」項目に30日以内の死亡率・再入院率に加え、合併症併発率を入れたことだ。手術を担当した同州の医師は、女性医師が774人、男性医師が2540人だった。

   その結果、死亡・再入院・合併症併発の「問題発生率」を比べると、女性医師は11.1%、男性医師は11.6%で、女性医師の方が0.5%成績は良い。死亡率だけに限ると、女性医師の方が0.9%成績は良かった。この数字は米国より一桁下だが、統計的に意味がある差だという。米国に比べ差が広がらなかった背景として、研究チームは、米国の患者の平均年齢が80歳と、非常に細かなケアが必要な年代なのに対し、カナダの患者は若い層が多いことが考えられると指摘している。

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