2018年 5月 21日 (月)

助成制度で子ども医療費は増えない 保団連の本田孝也理事が分析

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    医療費を大きく増やす、として子ども医療費の助成制度に反対、あるいは慎重な意見が少なくないが、現実には医療費は大きく増えていないことが全国保険医団体連合会 (保団連) の本田孝也理事の分析で分かった。

   2017年12月6日に開かれたマスコミ懇談会でくわしい調査結果が発表された。

  • 医療費助成制度が医療費を大きく増やすとの主張は誤り
    医療費助成制度が医療費を大きく増やすとの主張は誤り

時間外受診は減る

   8月に全国紙が「医療費膨張につながる副作用は深刻」と報じたことが直接のきっかけになった。本田医師は2002年度から16年度までの厚生労働省「医療費の動向」「社会医療診療行為別」調査の統計からどの程度増えているかを調べた。

   助成対象は、02年はほとんどが就学前までで、中学生も含んでいたのは3241のうち34自治体(1%)だけだったのが、市町村合併を経た16年は1741のうち1387(80%)が中学生以上に広がっていた。助成対象の14歳以下の子ども人口は02年の651万人から15年は1425万人まで2.2倍に増えたが、医療費額は02年約2兆500億円に対し16年は2兆4800億円で約4400億円しか増えていなかった。助成で増えるといわれたコンビニ受診(時間外受診)も14歳以下の子どもでは06年の6万6000件が16年は4万9000件でむしろ減っていた。

   長崎県保険医協会会長でもある本田医師は長崎市、佐世保市、諫早市の夜間急病センターの小児科患者数を調べた。長崎市は09年度に10946人の子どもが受診したが、その後は少し減って9000人台が続き16年度は8999人、佐世保市も8000人と8078人、諫早市も4071人と3894人でほとんど変わらなかった。これらのデータから本田医師は「医療費の助成制度が患者数や医療費を大きく増やすとの主張は誤りだ」と指摘した。

(医療ジャーナリスト・田辺功)

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