「このままだと2度と課金はしない」「いい加減にしろ」――。スマホ用ゲームアプリ「きららファンタジア」のユーザーから、こんな怒りの声が次々と上がっている。きっかけは、課金アイテムを無制限に入手できる不具合を見つけたとの噂がインターネット上で流れたことだった。運営側は噂の一部を否定しているが、ユーザーからは「もう運営さんを信用できない」との声も出ている。1400万円分の課金アイテムを不正入手?2017年12月11日にサービスが始まった「きららファンタジア」は、漫画雑誌「まんがタイムきらら」(芳文社)の人気キャラクターが登場するRPG。サービス開始前の事前登録数が70万人を超えるなど、雑誌のファンを中心に期待を集めた注目作だった。しかし、11日のサービス開始から約2時間後の9時15分頃から「緊急メンテナンス」が始まり、ゲームを満足に遊べない状況がほぼ丸1日続くことに。結果、メンテナンスが終了しサービスが再開したのは3日後の14日朝だった。その後も連日のようにメンテナンスが行われたり、細かな不具合が何個も報告されたりと、不安定な状況が続いてはいたが、ユーザーの多くはおおむね納得した様子でゲームを進めていたようだった。ところが、そんなユーザーの反応が一変する出来事が起きた。インターネット上で18日頃から、「星彩石(編注・課金アイテム)を無限に入手できるバグが見つかった」との噂が広まり始めたのだ。実際、ネット上には大量の星彩石を所持しているアカウントのスクリーンショット画像が出回っており、なかには29万個(約203万円分)や200万個(約1400万円分)の石を持っていたアカウントの画像もあった。こうした「無限増殖バグ」の噂が出回るとともに、正規の方法で星彩石を購入していたユーザーからは運営への怒りの声が相次ぐことに。さらに、「運営側がバグを利用した不正アカウントを処分していない」との真偽不明の情報まで広まったことで、ツイッターやネット掲示板には、「ほんと課金する気失せる」「きららファンタジア絶対課金しないわ。課金するのアホらしくなるでしょこれ」「正規の課金してた人には全額返すくらいしないと信用マイナスに突き抜けると思うんですけど...」といった書き込みが相次ぐことになった。運営側は噂の「一部」を否定こうした状況を受け、運営側は20日昼、「不正利用によるゲームプレイへの対応について」と題した文書を公式サイト上で発表。「現在、ツール及び本来想定されていない挙動を利用した、ゲームの不正プレイを確認しております」としつつも、「ユーザー様から多くご意見をいただいております、極端に多い無償星彩石(29万)を保持しているアカウントについて調査を行ったところ、入手ログ、使用ログ共に存在しないアカウントという調査結果となりました」とネット上の噂を一部否定。その上で、「上記アカウントとは別に不正利用が確認されているユーザー様につきましては特定を完了しており、アカウント停止対応完了次第、追ってご報告させていただく予定です」とも訴えている。なお同じ発表の中では、ダウンロードしたアプリのファイルを改変することで、ゲームのパラメーターを自由に変更したり、星彩石を無限に入手したりできるのではないか、というネット上の噂についても、「アプリ内のパラメーターファイルを調整しての不正取得についてお問い合わせを多くいただいておりますが、該当ファイルを変更、削除しても実際のプレイ時に反映はされません」と否定している。取材の「回答は行っておりません」このように、ネット上の噂を運営が否定したことについて、ツイッターには「良かった...」との安堵の声が出ている。しかし、サービス開始直後の長期メンテナンスなどの不手際から、「運営を信用できない」と訴えるユーザーも少なくなく、アプリの公式ツイッターには、「それが本当か嘘か、もう運営さんを信用できないんですよねぇ...」「運営の信用ゼロに近いですよねもう どうしてこんなひどい状態でリリースされぼろぼろの状態でイベントを始めたのか。。」など辛らつなリプライ(返信)も数多く寄せられている。J-CASTニュースは20日、課金アイテムをめぐる騒動について、アプリ開発会社のドリコム(東京都目黒区)に取材を申し入れたが、「『きららファンタジア』につきましては、個別のご取材等への回答は行っておりません」とのことだった。
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