史上初の「永世七冠」を成し遂げた羽生善治竜王(47)が、将棋について「あまり今も分かっていないという感覚」と持論を披露した。NHK紅白歌合戦の特別企画「いつでも夢を」のインタビューVTRの中で述べたもので、テーマの「夢」を持つことについても「意味のあることなのではないか」などとエールを送った。紅白司会者の二宮さんとのインタビュー特別企画で披露される「いつでも夢を」は、東京五輪開催を2年後に控えた1962年に橋幸夫さんと吉永小百合さんによるデュエット曲として発売され、260万枚を売り上げた。紅白では、XJAPANのYOSHIKIさんのピアノに乗せて、出演者全員で「いつでも夢を」を披露する。合唱の直前に白組司会者の二宮和也さん(34)が羽生氏にインタビューするVTRが流れる段取りで、そのVTRが2017年12月30日のリハーサルで流された。羽生氏はその中で、「将棋をどのくらい分かっているかと言われたら、あまり今も分かっていないという感覚は実感としてある」と話し、「初心」という言葉についても「初心忘れるべからずって言葉があるじゃないですか?あれって別に始めたときの気持ちということではなくて、『その時々の初めて』という意味がある。例えば将棋を始めた時の気持ちとかプロを目指した気持ちとか、ターニングポイントみたいなところでの気持ちを忘れない、というのがいいのではないか」と説いた。さらに、テーマの「夢」についても、「かなう、かなわないとか別にして、(夢を持つことは)意味のあることなのではないかと個人的には思います」とエールを送った。羽生氏は12月5日のタイトル奪取後の記者会見でも、将棋の本質について「まだまだ何も分かっていない」と話していた。
記事に戻る