2018年 7月 22日 (日)

スマートウォッチ、便利だけどいまひとつ影が薄いのはナゼなのか

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   2017年、国内では多くのデジタル製品が話題となった。スマートフォン(スマホ)は相変わらず米アップルの「iPhone」が存在感を発揮。音声で操作する「AIスピーカー」、3月の発売以降ずっと品薄状態が続く人気ゲーム機「ニンテンドースイッチ」、優れた画質の有機ELテレビも発売された。

   半面、かつて華々しく登場したがいまひとつ影が薄くなってしまった機器もある。スマートウォッチも、そのひとつだ。

  • いまひとつ爆発的ヒットとはならず
    いまひとつ爆発的ヒットとはならず

ウェアラブル端末は伸びる予測

   調査会社IDCは2017年9月28日、ウェアラブル端末の2021年までの市場予測を発表した。日本国内における腕時計型端末の出荷台数予測は、2017年の50万8200台から2021年に71万2800台になるとしている。

   スマホの国内出荷台数と比較してみよう。IDCの17年2月21日付発表によると、16年通年では2923万台だった。日本で初めて「iPhone 3G」が発売された2008年から9年が経ち、消費者の間で定着したスマホと、米アップルの「アップルウォッチ」発売からまだ2年半ほどのスマートウォッチでは、純粋に比べられないかもしれない。それでもスマートウォッチは、4年後でも爆発的には増えない予測となっており、スマホほどのヒットは期待できそうにない。

   もちろん、使えば便利だ。以前スマートウォッチを持っていた東京都内勤務の男性(48)を取材した。主目的は電話の通知だ。仕事中や移動中はスマホをマナーモードに設定しているが、ポケットやカバンに入れていると電話の着信にしばしば気づかずにいた。業務関連の電話連絡が多いので、逃したくない。そこで常に身に着けられるスマートウォッチを購入したところ、着信の見落としはなくなった。

   だが不運にも紛失してしまい、以後新たに購入はしていない。「欲しいのですが『持たなくてもなんとかなる』のも確か。家庭ではほかに買うべき電化製品があり、スマートウォッチは優先順位が下がります」。今はスマホだけで「何とか着信に気づくように努めている」と話した。

   スマホは今では必須アイテムといえる。一方スマートウォッチはスマホの補完機器で、持てば便利だが必需品とまでは言えない。数万円を払って購入する価値があるのか――こう考えて、買うのをためらう人もいるのではないか。

消費者の戸惑いはどこにあるのか

   海外でもスマートウォッチの未来は視界不良だ。米市場調査会社「eMarketer」が2017年12月21日に発表した、米国の18歳以上のスマートウォッチ利用者数予測は、16年の1310万人から21年には2910万人としている。数だけを見ると5年間で倍以上となるが、伸び率は年々鈍化が予想されている。20年で前年比9.6%増とひとケタの成長にとどまり、翌21年は同6.2%増となる。eMarketerのアナリストは、スマートウォッチがスマホより高額なケースがあり、そこまでして購入する必要性を消費者は見いだせていないと分析する。

   米CNBCの11月2日の報道によると、アップルは第3四半期(7~9月)決算の発表で、アップルウォッチの売上高が3四半期連続で、前年同期比50%以上のアップを達成したと明らかにした。ただし同社は、具体的な金額は公表していない。各製品の売り上げでは、iPhoneやiPadなどは個別に数字を明かしているのに対して、アップルウォッチは「その他製品」に分類されたままだ。

   メーカー側も、スマートウォッチの取り扱いは試行錯誤が続いているとみられる。中国・華為技術(ファーウェイ)の日本法人でデバイス・プレジデントを務める呉波氏は、8月3日のJ-CASTニュースのインタビューで、「ウェアラブル端末は、腕時計型やメガネ型、指輪型といろいろ出ましたが、どれも苦戦しているのが現実」と明かしている。

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