2024年 4月 29日 (月)

安倍演説から消えた「最も重要な隣国」の枕言葉 それでも韓国へ出向く理由

   安倍晋三首相が2018年2月9日に開幕する平昌五輪の開会式に出席する意向を表明した。自民党内からは方針に反発する声が止まないが、米国が北朝鮮問題をめぐり日韓米の連携を求めていることに加え、世論も出席に前向きなことが安倍首相の決断を後押ししたようだ。

   ただし、安倍首相の演説を見る限り、日本政府にとっての韓国の重要度は低下を続けている。韓国メディアは、日本側が慰安婦問題をめぐり強い態度になれば「(韓国側が)顔を赤らめる状況が演出される」とも指摘しており、紛糾する可能性もありそうだ。

  • 安倍首相の政治決断の結果は…?(2017年9月撮影)
    安倍首相の政治決断の結果は…?(2017年9月撮影)
  • 安倍首相の政治決断の結果は…?(2017年9月撮影)

ペンス副大統領、訪韓で「同盟国に対する米国の揺るぎないコミットメントを再確認」

   安倍首相は1月24日、開会式出席と合わせて文在寅(ムン・ジェイン)大統領と首脳会談を行いたい考えを報道陣に対して明らかにし、

「日韓の慰安婦合意について日本の立場をしっかりと伝えていきたい。北朝鮮の脅威に対応していくために、日韓米でしっかりと連携していく必要性、最大限まで高めた圧力を維持していく必要性について伝えていきたい」

と述べた。安倍首相が言及した、3か国で「連携していく必要性」は米国も強調している。ホワイトハウスは1月10日(現地時間)、ペンス副大統領が五輪代表団を率いて開会式に出席すると発表。ソウルや東京を訪問し、アラスカにある弾道ミサイルの迎撃施設も視察する。ホワイトハウスの発表では、訪韓の目的を

「朝鮮半島における米国の強いプレゼンスをさらに強化し、北朝鮮の体制に対して米国の決意に関する明確なメッセージを送る」
「日韓の指導者に対して、同盟国に対する米国の揺るぎないコミットメントを再確認する」

と説明していた。そのため、日本政府では、どのレベルの要人を訪韓させるかが懸案になっていた。

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