2018年 5月 27日 (日)

韓国、今も日本の農水産物に「規制強化」論 大震災からもうすぐ7年なのに

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   東日本大震災にともなう東京電力福島第1原発事故から7年が経とうとしている今でも、世界各地で日本産食品の輸入制限が続くなど、厳しい目が向けられている。

   とりわけ韓国では、このほど行われた世論調査で、9割以上が輸入規制を強化すべきだと回答。仮に放射性物質が検出されない水準になったとしても「購入しない」との声が過半数に達した。

  • 原発事故から7年近くが経っても国外では輸入制限が続いている(写真は事故から10日後の東京電力福島第1原発3号機。東京電力撮影)
    原発事故から7年近くが経っても国外では輸入制限が続いている(写真は事故から10日後の東京電力福島第1原発3号機。東京電力撮影)

半数近くが「放射能問題解決まで全面禁止」求める

   聯合ニュースなどが報じたところによると、調査の結果は、食品や薬品を管轄する官庁の「食品医薬品安全処」が2018年1月26日に国会議員に提出した報告書の中で明らかになった。調査は韓国消費者連盟が17年に全国の成人1023人を対象に実施。全体の70.4%が「日本産水産物の輸入規制がうまく機能していない」と回答した。

   輸入規制継続の是非に関する質問には、「強化しなければならない」が55.3%で「一層強化しなければならない」が37.2%。実に92.5%が規制強化を求めていることになる。具体的な輸入規制の方法については、「福島原発の放射能の問題が解消されるまで、日本産食品の輸入を全面禁止しなければならない」が45.5%、「少なくとも、特定の地域の産物や、特定の品目について、当分の間、無条件に禁止しなければならない」が39.6 %だった。

   韓国は18年1月時点で、東北~北関東8県のすべての水産物の輸入を停止しているほか、農産物については県ごとに禁止品目を細かく区切って指定している。例えばキノコ類は、福島、群馬、栃木、茨城、宮城、千葉、岩手、長野、埼玉、青森、山梨、静岡の12県で生産されたものが輸入禁止の対象だ。

中国、香港、台湾でも輸入停止品目が残る

   上記のように、必ずしも日本の水産物や農作物のすべてが輸入禁止になっているわけではないが、原発事故後日本の水産物を買わなくなったと答えた人が55.3%、農産物も56.3%に達した。購入頻度が減ったり購入しなくなったりしたと答えた人のうち、59.5%が「日本産水産物の放射能がほとんど検出されないレベルになっても購入しない」と答えている。

   日本の農水省は15年、輸入制限は不当な差別として韓国政府を世界貿易機関(WTO)に提訴しており、一審にあたる紛争処理小委員会(パネル)の判定が18年上半期(1~6月)にも明らかになる。韓国側は敗訴しても上訴する構えだが、仮に日本側がWTOで勝訴したとしても、消費者の理解を得られるまでにはハードルが高そうだ。

   農水省のまとめによると、中国が10都県で生産されたすべての食品、飼料を、香港が福島など5県で生産された野菜・果実を、台湾が5県で生産されたすべての食品を輸入停止するなどしている。震災発生時と比べると世界各地で規制は緩和されつつあるが、完全になくなるまでには時間がかかりそうだ。

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