2024年 4月 27日 (土)

東京の地下鉄「立体」模型が「脳神経みたい」 完成させたツワモノに話を聞いた

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   初見では何の模型なのか分からない人が多いかもしれない。バンダイが「ガシャポン」シリーズで販売している「東京地下鉄立体路線図」をコンプリートし、見事に組み上げたツイッターユーザーが話題を集めている。

   高さ・奥行・幅がおおよそ30センチずつほどのサイズで、組み上げるのに5時間かかったというユーザー。管のようなカラフルな路線が四方八方に伸びており、一般的な玩具とは一線を画した雰囲気を漂わせる。なぜこのような商品を開発したのか、開発担当者に聞いた。

  • 完成した「東京地下鉄立体路線図 東京メトロ編」(写真提供:舞人(@maito316)さん)
    完成した「東京地下鉄立体路線図 東京メトロ編」(写真提供:舞人(@maito316)さん)
  • サイズ比較のため、菓子のケースを置いたもの(写真提供:舞人(@maito316)さん)
    サイズ比較のため、菓子のケースを置いたもの(写真提供:舞人(@maito316)さん)
  • 完成した「東京地下鉄立体路線図 東京メトロ編」(写真提供:舞人(@maito316)さん)
  • サイズ比較のため、菓子のケースを置いたもの(写真提供:舞人(@maito316)さん)

「プラモデル製作が趣味の為、血が騒いだという感じ」

   「東京地下鉄立体路線図 東京メトロ編」の完成形は、ツイッターユーザーの舞人(@maito316)さんが2018年1月28日未明に公開。東京メトロの全9路線が3次元で複雑に折り重なり、交通網を形成しているのが分かる。高低差の取り方、不安定な支柱などに苦しんだようで、「完成に5時間かかった」と明かしている。

   同商品は24日から順次発売されたばかりで、前編5路線と後編4路線の2つに分かれている。ガシャポン(1回300円)1カプセルに1路線ずつが入った販売形態のため、組み立てる前提として9路線をコンプリートするには相応の費用と運が必要になる。

   J-CASTニュースが29日、ツイッターのダイレクトメッセージで舞人さんに取材すると、「ネットニュースで少し前に話題になっていたので手に入れたいと思っていた。プラモデル製作が趣味の為、血が騒いだという感じ」と挑戦のきっかけを明かす。また、「1月25日の仕事帰りに発見したため、コンプするまで回した」と、なんと一度に集め尽くした。合計約20回、6000円ほどかかったという。

   そこから計5時間を要した組み立て。苦労した点を聞くと、「まず路線を組み立てる際に番号が書いてあるのですが、小さすぎて読みづらい、完成見本を見ても写真だから角度はわからない。あとプラスチック同士で支えるので外れやすく立たない」など、かなり困難だった様子。それでも2日にわけてついに完成すると、「次の日は仕事だったため、ストレス解消にツイッターに書き込んだ次第」とのことだった。後に誤りを指摘されて組み直したが、2度目の挑戦ながら要した時間は「90分」。作業には、付属の透明な支柱を固定するための両面テープとコルクボード、さらにニッパーも用いたという。

   できあがった立体図は幅・奥行・高さがいずれも30センチ程度というサイズ感もさることながら、「脳神経の模型みたい」との声も出るユニークなルックスが特徴的だ。一体なぜ、ミニチュアの地下鉄を商品化しようと思ったのか。同商品を構想し、開発に携わったバンダイのベンダー事業部、松原大典(まつばら・だいすけ)さんは29日、J-CASTニュースの取材に「ふと、地下鉄の路線図を立体で見てみたい、そういう商品があったら買いたいなと思ったのがきっかけです」と話す。

「開発では何度もトライ&エラー」

   アイデア自体は10年前からあった。だが当時は食玩の担当部署におり、菓子売り場に路線図の模型というのは違和感があるとして企画が通らなかった。その後、ガシャポンを担当する現在の部署に配属され、ここならと改めて提案すると商品化が実現した。

   また「正直、完成させるのは難しいとは思います」とこぼしつつ、

「組みやすいのは、地中深い方の路線から順番に設置していくことです。開発では何度もトライ&エラーを重ね、この順番が最も効率的という方法がウェブサイトに掲載したものです。可能な限り完成させやすいよう誠意を持って開発を続けました」

と明かす。詳しい取扱い説明が書かれた公式サイトには、南北線から始まって最後の丸ノ内線まで組まれていく順番が写真付きで示されている。

   公式サイトに掲載の側面図をみると、有楽町線などは垂直に近い勾配の部分もあるが、正確に縮尺するとほとんど平べったくなってしまうため、高さはかなりデフォルメされているという。一方で、上から見ると「ほぼ正確な路線図を描いています」とのことだった。

   気になるのが、商品名に「東京メトロ編」とあること。別のシリーズもあるのだろうか、松原さんは「できれば都営地下鉄も商品化したいと考えています」と明かした。「商品の設計自体はできていて、今の東京メトロ編に組み入れることができる予定です。都営大江戸線が入ると比べものにならないほど複雑になりますが、都営線が加わることで本当の意味での完成に至ります」とのことだが、商品化できるかどうかは、「東京メトロ編の売れ行き次第ですね」と話していた。

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