2024年 4月 26日 (金)

「ハリルホジッチのまま行くべき」 都並敏史氏が語るW杯の勝ち方

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基本のスタメン11人と、「絶対に入れないといけない」選手

――チームの鍵になる選手は誰ですか。

都並 キーマンは今あげた井手口。彼がハリルホジッチ・ジャパンの象徴だと思うんですよ。井手口、長澤(和輝=浦和)辺りが、ディフェンス面のハードさを持ちながら、中盤で速攻かポゼッションかの判断ができる選手。彼らのボール奪取能力がなければ強豪には勝てません。中盤2列目の選手の出来というのは大きい。それをコントロールするのは主将の長谷部(誠=ドイツ1部フランクフルト)の役なんですけどね。

――井手口は1月4日にG大阪からイングランド2部リーズへの完全移籍と、レオネサへの期限付き移籍が発表されましたね。W杯イヤーの海外挑戦は出場機会を失うリスクもあると言われますが、どう捉えていますか。

都並 僕は井手口のスペイン移籍に好意的です。スペインの選手がすごいのは、「監督の言うことは大事だけど俺の方が大事」という強気のメンタルがあるところ。選手と監督が同列にいるような関係です。こういう関係は海外で活躍している日本選手みんな感じているんじゃないですか。

井手口もそういう世界を見ることでメンタルが大きく変わり、攻撃面でプラスになります。ミスパスも、マルセロにミドルシュートでやられたクリアミス(※17年11月10日の欧州遠征・ブラジル戦で失点に直結した井手口のプレー)もなくなるんですよ。

――メンバー選考について伺います。ディフェンスがベースとなると、まずDFラインが重要になると思います。センターバックは吉田麻也(イングランド1部・サウサンプトン)のコンビが定まっていません。

都並 槙野(智章=浦和)、昌子、この2人だと思います。槙野は対人が強く、組織のバランスも取れるようになってきたし、サイドバックもできます。レッズではACLの上海上港戦(17年10月18日)でフッキ(元ブラジル代表FW)を完封し、代表でもベルギー戦は非常に良かったので評価を上げていると思います。

――ほかのポジションのメンバーはどうですか。

都並 GKは川島、DFは酒井宏樹(フランス1部・マルセイユ)、吉田、槙野、長友(佑都=イタリア1部・インテル)、MFは長谷部、井手口、山口(蛍=C大阪)、FWは浅野(琢磨=ドイツ1部・シュトゥットガルト)、大迫(勇也=ドイツ1部・ケルン)、原口(元気=ドイツ2部・デュッセルドルフ)だと思います。ここに久保(裕也=ベルギー1部・ヘント)、乾(貴士=スペイン1部・エイバル)が入って来る。縦に速い選手たちですね。

だけど、絶対に入れないといけないのは本田(圭佑=メキシコ1部・パチューカ)です。コンディションが戻ってきた。ビハインドの状況になれば攻めるしかない。ハリルのサッカーにおいては守備力で劣るけど、攻撃力は飛び抜けているから、プランBの意味でも絶対に必要ですよ。アウェーのオーストラリア戦(16年10月11日)前半で見せた「1トップ本田」は、ハリルの真骨頂だったと思います。すごく評価した。強豪だったらあれをやるしかないケースもあるわけです。

サッカーは速攻と遅攻の両方が大事です。ハリルは強豪と戦うために速いサッカーを急いで身につけさせたけど、それが必要ない場面ではゆっくり攻めればいい。そのメリハリが大事だけど誰もできないから、本田に任せるしかない。

――代表でのポジションが危うくなっている、香川真司(ドイツ1部・ドルトムント)や岡崎慎二(イングランド1部・レスター)はどうですか。

都並 香川は他の選手にない、狭いスペースで輝く良さを持ってるし、ここ最近は点を取れるようになったのでぜひ入れてほしいです。枠の兼ね合いで、柴崎(岳=スペイン1部・ヘタフェ)が調子を上げてくるかというのもあるし、香川はあまりユーティリティでないので使いづらいけど、「飛び道具」として置いておきたいですね。

岡崎は間違いなく良い選手です。でも、ハリルさんはカウンターから入ります。両ウィングに「矢」のように速い選手が必要で、そこに岡崎は入らないんですよね。ポゼッションするにしても、1トップにはポストプレーができる大迫が入ってきて、岡崎は裏へ飛び出すタイプだから得意ではない。
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