2018年 6月 25日 (月)

野村HDが「COO」2人体制 「キープヤング」との関係

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   野村ホールディングス(HD)、大和証券グループ本社の国内2大証券会社が、相次いで今春のトップ人事を発表した。ただ、両社とも「ベリートップ」(唯一の最高位)である最高経営責任者(CEO)に変化はなく、完全な世代交代は先送りとなった。

   証券業界、とりわけ首位の野村HDにおいては、「キープヤング」の理念のもと、常に若手の活用に意を尽くす伝統があるが、次世代への移行期間を設けつつ、現トップによる総仕上げの時期を持つ道を選んだようだ。

  • 野村ホールディングスのホームページより
    野村ホールディングスのホームページより

国内最強の営業マン集団

   野村HDが2018年3月6日に発表した4月1日付人事で特徴的だったことは、最高執行責任者(COO)を2人体制としたことだ。現状では、永井浩二グループCEO(59)より1歳年長ながら入社年次は永井氏が1年上という微妙な関係にある尾崎哲(てつ)氏(60)がCOOに就いている。その尾崎氏が副会長という、これまた微妙なポストに就く。日本の大手企業の例を見ても、副会長と言えば変則的な人事が行われた際にとりあえず会社への貢献度の高い幹部をそれなりに処遇する意味で設けられることが多い。

   新たにCOOに就く2人は森田敏夫氏(56)と奥田健太郎氏(54)。

   森田氏は1985年、同志社大学商学部を卒業後、野村証券(当時)に入社し、国内営業のエキスパートとしてじわじわと頭角をあらわした。現ベリートップの永井CEO自身も中央大法学部卒という、必ずしも日本の巨大企業幹部に多くない学歴ではあるが、森田氏の偏差値的な学歴も華々しいとは言えない。

   しかし、そこは同業他社から国内最強の営業マン集団としての敬意を込めて「のの字」と恐れられる野村HDのこと、学歴などその人物の過去を巡る話は、およそ入社後の立身出世にほとんど関係ないとされる。どれだけ他社、他人を凌駕する優秀な数字を上げ、会社に貢献したかが問われるのみだ。その点で、国内営業で伝説的な成果を挙げ「スーパースター」と呼ばれた永井氏に劣らぬ業績を残す森田氏は、同じような会社員人生を歩み、野村HDの頂点を極める可能性のある位置についたとも言える。

大和グループもCEOは続投

   もう1人、奥田氏は野村の米州地域の「ヘッド」(責任者)を務め、M&A(企業の合併・買収)支援などを手がける投資銀行部門が長い。前任のCOOたちのように必ずしも海外勤務一辺倒ということではないが、仕事場での真面目な振る舞いは少なからぬ社員に支持されているようだ。

   永井氏としては、2人のCOOを競わせてより優秀な方にCEOを譲るということなのだろう。

   一方、大和証券グループ本社は3月8日、松井敏浩専務執行役(55)が、副社長兼最高執行責任者(COO)に就任する方針を発表した。現COOの西尾信也氏は大和インベストメント・マネジメントの社長に転じる模様だ。ただ、中田誠司・社長兼最高経営責任者(CEO)も続投で、ぐるりと時間軸が動くわけではない。

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