2020年 5月 28日 (木)

東京五輪へLCCバトル激化必至 ピーチとバニラ統合の勝算

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   格安航空会社(LCC)国内2位のピーチ・アビエーションと、同3位のバニラ・エアが2020年3月期末をめどに統合することになった。17年3月期の売上高を単純に合計すると760億円程度となり、LCC国内首位のジェットスター・ジャパンを上回ってトップに躍り出る。日本とアジアを結ぶ中距離路線拡充が大きな狙いで、先行する海外LCCを追う。

   両社はともにANAホールディングス(HD)の傘下にある兄弟会社。ピーチは2011年に全日本空輸(現ANAHD)などの出資で設立、17年4月にANAHDが子会社化した。バニラは全日空とアジア最大級のLCCエアアジア(マレーシア)が共同出資して11年に設立した旧エアアジア・ジャパンが前身で、エアアジアの日本撤退を受けて13年にバニラ・エアに衣替えし、その後、ANAHDの100%子会社になって現在に至る。

  • LCCバトル激化(画像はイメージ)
    LCCバトル激化(画像はイメージ)
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資機材・人員の効率運用と人材育成

   ANAHDは今回の統合に向け、2018年4月に香港の投資会社からピーチの株式を113億円で取得し、ピーチへの出資比率を現在の67%から77.9%に高める。

   両社の力を比べると、2017年3月期の売上高はピーチ517億円に対し、バニラは239億円。国内線・国際線を合わせた路線数も現在、ピーチ29、バニラ14と、ほぼ2対1の差がある。バニラは17年3月期に赤字に転落するなど勢いがなく、実質的にピーチ主導の統合になる見込み。バニラの機体を順次、ピーチに塗り替え、20年3月期末までに完全に統合する計画。21年3月期の売上高は両社の現状の合計の約2倍にあたる1500億円、営業利益は150億円をめざす。機体は今の約1.4倍の50機に、就航路線も国内外50路線と3割ほど増やすことをめざすとしている。

   統合の組み合わせとして、両社は同じグループ内というだけでなく、相性が良いと言える。ピーチは関西空港を、バニラは成田空港を拠点にしており、重複する路線は3路線だけ。しかも、機材は同じ「エアバスA320」を使い、パイロットの融通が可能だ。ピーチはパイロット不足で減便に追い込まれたこともあるように、パイロット確保が困難になってきている中で、両社の統合による資機材・人員(整備士を含む)の効率運用、さらに人材育成も、今回の統合の隠れた狙いだ。

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