第三者なし、「被疑者」もメンバーに 日報「調査チーム」は疑問だらけ

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   防衛省が存在していないとしてきた陸上自衛隊のイラク派遣時の活動報告(日報)が存在していた問題で、小野寺五典防衛相は2018年4月6日、航空自衛隊の航空幕僚監部でも日報が見つかったと発表した。これで、1週間に3回も日報が「発見」されたことになる。

   小野寺氏は大野敬太郎防衛政務官をトップとする調査チームを立ち上げたが、早くも実効性に疑問の声が噴出している。調査チームは第三者を交えず「身内」だけで構成され、その中には、小野寺氏への報告が遅れたとして国会で責任を追及されている、鈴木敦夫・統合幕僚本部総括官も含まれているからだ。

  • 野党合同ヒアリングでは調査の実効性を疑問視する声が相次いだ
    野党合同ヒアリングでは調査の実効性を疑問視する声が相次いだ

1週間に3回も「発見」

   この1週間で明らかになったのは、(1)のべ376日分、約1万4000ページ分の日報が「発見」(2)国会答弁で日報の存在を否定した1か月後の2017年3月27日には陸自が日報の存在を把握していた(3)航空幕僚監部でも日報を発見、の3つだ。(1)の事案では、18年1月には陸自内で文書が確認されていたが、小野寺氏に報告が上がったのは3月31日だったことも問題視されている。

   18年4月6日に開かれた野党合同ヒアリングでは、第3者を入れた調査を行うように求める声が相次いだが、山野徹・統合幕僚本部主席参事官は

「私どもとしては、部内の関係者と思われる者に対して、聞き取り調査を行っているところであり、その中で、今の方法でやっていくことが適切」
「現時点において第三者に入っていただくことは考えていない」

などと拒否。調査チームは大野政務官、大臣官房の審議官、陸幕の監察官に鈴木総括官を加えた4人で構成することが明らかにされた。ただ、鈴木氏は(1)の事案で日報の存在を3月初旬には把握していたことを明らかにしており、大臣への報告が遅れた理由について国会で追及されている。そのため、出席者からは

「言い方は悪いが、被疑者の方が調査チームの4人に入っているということは、これで調査がしっかりできるわけない。事務方から政府に報告すべきであったことは彼自身が認めている」

といった声があがった。

柚木氏「財務省で言えば佐川さんが調べるみたいな話」

   だが、当の鈴木氏は、今回の調査対象は(2)だとして、(1)で報告が遅れた理由の調査は含まれないため問題ないと主張。出席者からは

「他の調査チームを作らないといけないのか?」
「われわれは全部やると思っていた」
「これでは全然不十分」

といった声が続出し、希望の党・柚木道義衆院議員は

「財務省で言えば(前理財局長の)佐川(宣寿)さんが自分のこと調べる、みたいな話でしょ?」

とあきれた様子だった。

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