テレビ朝日は2018年4月19日未明、自社の女性記者が財務省の福田淳一事務次官からセクハラの被害を受けていたと公表した。これをうけて19日放送のテレビ朝日系「モーニングショー」は、セクハラの全貌を明らかにした。この問題は「週刊新潮」が最初にとりあげたが、同誌の報道以上の内容が明らかになった。にもかかわらず、福田次官は19日朝も報道陣にセクハラを否定し続けた。「キスしていい?」「ダメ」番組では「4月4日」のやり取りとして、宇賀なつみアナウンサーが以下のような会話内容を読み上げた。記者「あの、ちょっと真面目な話をしていいですか」福田氏「どうぞ」記者「佐川(宣寿・前国税庁長官)さんの証人喚問終わって、調査が続いていると思うんですけど、いつぐらい、めどにしておけばいいんですか。心構え」福田氏「わかんない。わかんない。矢野(康治・官房長)に聞いてくれよ」記者「矢野さんに聞いても分からないって」福田氏「オレに上げてこないから、矢野が調査しているんだよ」記者「矢野さんで止まっているんですか?」福田氏「矢野で止まっているんだろ。僕は仕事何もないもん」記者「でも伊藤(豊・大臣官房秘書課長)さんとむっちゃ話していたじゃないですか」宇賀アナはここまで読み上げると、「こうした真面目な話の直後に」として、次のように続けた。福田氏「胸触っていい?」記者「だめですよ」福田氏「手縛っていい?手縛られていい?」記者「そういうこと、本当にやめてください」福田氏「手縛られていい?手縛られておうち行って、クローズアップ現代見るか」記者と福田氏は2016年11月にも東京・目黒駅近くのワインバルで会食した。番組では、その時のやり取りを次のように明かす。福田氏「毎日のバカがさ、車に乗ってきやがってさ、朝来てさ、しょうがない質問するから頭にきてんだよ」記者「どういうことですか?車に乗ってきて、朝?」福田氏「車に箱乗りさせてくれって来るわけ」記者「家の前に?」福田氏「かわいそうだから乗せていくじゃない?しょうもないことばっか聞きやがって、あいつもう乗せないよ」記者「何を聞いてきたんですか?」福田氏「あれはどうなんですか、知らねえよって言ったら、知らないわけないじゃないですか。知らないわけないけど、オレが知らねえよって言ってるんだから、知らねえって答えていることを前提に聞けよって、だろ?」福田氏「キスしていい?」記者「ダメ」福田氏「すっごいしたいんだけど」記者「キスする記者にいい情報あげようとは思わない」番組によると、福田氏は「すごく好きだって気持ちと、胸を触りたいという気持ちと、キスをしたいという気持ちが、同時に湧き起こっている」などとも話した上で、こう語りかけたという。福田氏「オレ、新聞記者ならいい新聞記者になってる」記者「そうじゃないですか?」福田氏「キスする?」記者「じゃ、キスする記者になんかいい情報あげようとは思わない」福田氏「そりゃ思うよ」記者「ええ?本当ですか?」福田氏「好きだからキスしたい。キスは簡単。好きだから情報」記者「へえ」福田氏は4月19日朝、東京都内で記者団の取材に応じ、「一部しかとってないでしょ。向こうがお話になってるところをとってないので。全体を申し上げれば、そういうの(セクハラ発言)に該当しないのはわかるはず」と改めてセクハラの疑いを否定した。
記事に戻る