2024年 4月 30日 (火)

中国が再び「内需拡大」を強調するワケ 金融・財政の緩和に動く兆候

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「遠い所にある水は目の前にある渇きを癒せない」

   過去、中国経済が下落圧力に直面するたびに政府はさまざまな刺激的な政策を用いて経済を底上げし、経済を安定させるとともに巨大な資金コストとモデルチェンジの費用を支払った。しかし、このような手段はますます継続できなくなり、長期的に見ると内需の継続的な成長のためには、構造的な問題を長い時間をかけて解決する努力が必要である。つまりは、「遠い所にある水は目の前にある渇きを癒せない」のだ。

   そのため、当面の選択肢は、それでも確固不動に「脱生産能力過剰、脱レバレッジ」を貫徹し続けるか否か、である。

   2018年4月23日の政治局会議では、こうした問題に対し、直接的な回答はなかった。いや、できなかった。しかし、市場が予測する中国政府の「転向」は以下の兆候に基づいている。それは、2017年末に開かれた中央経済活動会議と比べ、4月23日の政治局会議では通貨政策、財政政策に関する基本方針に緩和が見られた点だ。

   「積極的な財政政策の方向の不変を堅持し、通貨政策の中立を守ることを維持する」。この二つの言葉は去年と変わっていないが、キーポイントは、この言葉ではなく、その後に続く言葉にある。2017年末の中央経済活動会議では「通貨供給の総バルブを管理し、構造調整加速と内需拡大持続を結合することを維持する」とあったが、2018年4月23日の政治局会議で後に続いたのは「構造調整加速と内需拡大持続を結合し、マクロな経済の安定的な運行を維持する」だ。前回は「バルブ」を管理し、しっかり閉めるとしていたのに、今回は内需を拡大させることに重点が移っており、緩和しているのがはっきりと分かる。

   中国の経済政策に変化起きる可能性は高いが、具体的にどのような政策が発表されるのかは、まだ、時間が必要だ。

(在北京ジャーナリスト 陳言)

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