2024年 4月 26日 (金)

「トンガリ菓子」井桁千製菓が廃業 悲しみの声続々

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   昭和の駄菓子として長年親しまれてきた「トンガリ菓子」。ソフトクリームを小さくしたようなかたちで、クリームの代わりにゼラチンが入っている。そんなトンガリ菓子製造元の一つである井桁千(いげせん)製菓(愛知県名古屋市)が2018年8月末をもって廃業するというのだ。

   ネット上では、「トンガリ菓子ロス」とも呼べる状況が広がっている。

  • Amazonでは、既に売り切りの模様(2018年8月27日夕方時点)
    Amazonでは、既に売り切りの模様(2018年8月27日夕方時点)
  • Amazonでは、既に売り切りの模様(2018年8月27日夕方時点)

「続けてほしいのは山々だが...」

   トンガリ菓子はもともと兵庫県の姫路あたりで盛んに作られていたが、やがて名古屋でよく作られるようになったという。井桁千製菓は昭和27年(1952年)に創業し、店独自の味を作り続けてきた。

   そのまま食べるのはもちろんのこと、アイスクリームを乗せる食べ方も人気があるようだ。

   名古屋で駄菓子の通販サイト「キャラメル横丁」を営む堀田久富さんは1998年に井桁千製菓を取材し、「キャラメル横丁」のサイトでその記事を掲載している。

   堀田さんによれば、かつてはトンガリ菓子をはじめ名古屋では「マンボ菓子」や「花串カステラ」など駄菓子の製造が盛んだったという。しかし、近年は製造元も廃業が相次いでいるそうだ。

「最近は原材料も高くなり、なおかつ機械も老朽化し、作り手も気力の低下が著しい。10円のお菓子を作るのは、人件費がないようなもの。続けてほしいのは山々だが、仕方がない」

と堀田さんは残念がる。

   井桁千製菓廃業をツイッターで広く呼びかけた「日本一のだがし売り場」(岡山県瀬戸内市)店長の秋山秀行さんは、次のように話す。

「駄菓子を取り囲む環境はかなり難しいが、世界にない日本の文化。若者にも来てもらって盛り上げていきたい」

   ツイッターでは井桁千製菓廃業の情報が、2018年8月23日ごろから広まった。

「えー!!!トンガリなくなっちゃうの?!?!」
「これ好きだった。大人になってからも売ってたら買ってた。類似品でもいいから残って欲しいお菓子。。。」
「少しづつ廃業で無くなっていくの悲しい。自分達の子供は知らない味になっちゃうんだ」

   なお、J-CASTニュースの取材に対し、井桁千製菓は、

「思い入れはあるが、話すことはない」

と、沈黙を貫いている。

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