2018年 9月 19日 (水)

ニコンがみせる底力 新ミラーレスは「ここが凄い」

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   ニコンが高級ミラーレス一眼カメラを、実に3年ぶりに発売する。2018年8月23日、発表した。スマートフォンに押され、デジタルカメラ市場は縮小の一途だが、その中で高級ミラーレスは唯一の成長市場。強みのレンズ資産を武器に、プロや写真愛好家をターゲットにしてシェアを伸ばしたい考えだ。

   発売するのは「Z7」と「Z6」の2機種。いずれも「フルサイズ」と呼ぶ大型の画像センサーを搭載した。上位モデルのZ7の市場想定価格は44万円前後で9月下旬の発売、普及モデルのZ6は27万円前後で11月下旬に発売する予定だ。レンズと本体を接続するマウント部分を広げ、より多くの光を取り込めるようにした新規格の交換レンズも用意した。

  • ニコン Z7(ニコンのニュースリリースより)
    ニコン Z7(ニコンのニュースリリースより)
  • ニコン Z6(ニコンのニュースリリースより)
    ニコン Z6(ニコンのニュースリリースより)

別売りのアダプターを使えば...

   ミラーレスは反射鏡がないため、一眼レフに比べ小型で軽量なのが特長。2017年9月に発売された一眼レフの高級モデル「D850」(ニコン公式オンラインショップでの価格は39万9600円)と今回のZ7は、いずれも有効画素数4575万画素と共通しているが、比べると、違いは一目瞭然。寸法(幅×高さ×奥行き)はD850が約146×124×78.5ミリに対し、Z7は約134×100.5×67.5ミリと、一回り小さい。重さはD850が約915グラム(本体のみ)に対してZ7が約585グラムと、相当軽い。手にしただけで違いが分かるレベルと言っていいだろう。

   Z7とZ6は新規格のマウントを採用したが、別売りのアダプター(希望小売価格3万9420円)を使えば従来の豊富なレンズを使えるというのもポイントが高い。重さ約135グラムのアダプターを装着してもなお、一眼レフに比べると軽い。

   ミラーレスカメラが最初に登場したのは2008年。パナソニックの「G1」が世界初のモデルだ。コンパクトデジカメでは物足りないけれど、一眼レフを持つほどでもないというような層に受け入れられ、オリンパスやソニーなど各社が参入した。ニコンも2011年に「Nikon1(ニコンワン)」シリーズを投入したがヒットにはいたらず、2015年を最後に、新製品を出していなかった。

デジカメ市場の大きな地殻変動

   この間、デジカメ市場は大きな地殻変動があった。一つはスマートフォンのカメラ機能向上によるコンパクトデジカメ市場の大幅な縮小だ。カメラ映像機器工業会(CIPA)によると、2010年に1億台を超えていたコンデジの世界出荷台数は、2017年には1330万台に激減。今年1~6月も前年より4割減のペースで推移している。

   もう一つは、ミラーレスの高性能化だ。2013年にソニーがフルサイズの画像センサーを搭載したモデルを発売し、キヤノンとニコンの牙城を崩しにかかった。ニコンは、自社ブランド内での食い合いを避けるため、高級ミラーレスの投入には慎重だったが、「他社に奪われるよりは良い」と、方針転換した。キヤノンも近く高級ミラーレスに参入するとみられる。

   各社が技術を惜しみなく投入する高級機こそ、メーカーの底力が問われる。デジカメメーカーの競争は、新たな段階に入った。

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