2018年 10月 21日 (日)

「泡」で活路を見出すザ・プレミアム・モルツ 六本木ヒルズに体験バー

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   ビール市場の低迷が続く中で、サントリーの「ザ・プレミアム・モルツ」の出荷が好調だ。その背景にあるとみられるのが「泡」に着目したマーケティングだ。

   泡には、口当たりを良くしたり味や香りを閉じ込めたりする役割があり、泡の良さはビールのおいしさに直結するともいえる。サントリービールでは、今年「神泡」をキーワードに、おいしさを訴求するプロモーションを展開しており、9月21日から23日にかけて東京・六本木ヒルズに専用バー「ザ・プレミアム・モルツ 神泡Bar」を開設。仕事帰りのビジネスパーソンや連休の観光客に向けて、「神泡」の魅力を訴求した。

  • 「ザ・プレミアム・モルツ 神泡Bar」では、通常の注ぎ方と「神泡」の注ぎ方を比較。左側の「神泡」の方が泡の粒子が細かくなっている
    「ザ・プレミアム・モルツ 神泡Bar」では、通常の注ぎ方と「神泡」の注ぎ方を比較。左側の「神泡」の方が泡の粒子が細かくなっている
  • 光を当てると「神泡」のグラス(左)の方が光を通しにくくなっている
    光を当てると「神泡」のグラス(左)の方が光を通しにくくなっている

苦しいビール市場の中で堅調な「ザ・プレミアム・モルツ」

   ビール大手5社が18年7月11日に発表した18年1~6月期(上半期)のビール系飲料の課税済み出荷量は、前年同期比3.6%減の1億8337万ケース(1ケース=大瓶20本換算)で、上半期としては6年連続で過去最低を更新した。そんな中でも、好調なのがサントリーの「ザ・プレミアム・モルツ」だ。18年7~9月のメーカー出荷量は467万ケースを見込んでおり、前年同期よりも4%増える見通しだ。中でも伸びが大きかったのが缶で、同7%の伸びを見込んでいる。1~9月の累計でも、前年を上回る見通しだ。

プレミアムビールの方が「グラスに注いで飲む」割合が高い理由

   サントリービールが18年4月に行った「プレミアムビールに関する消費者飲用動向調査」によると、「最高においしいと感じるビール類の味イメージ」を複数回答で尋ねる質問で、最も多かった答えが「泡がきめ細かい」(59.7%)。さらに、自宅でのビール類の飲み方を聞いたところ、プレミアムビールを飲む人の69.3%が「グラスに注いでから飲む」と答えたのに対して、従来のビールを飲む人では51.6%にとどまった。

   この差が生まれたとみられる理由のひとつが「泡」だ。ビール類を「グラスに注いでから飲む」と答えた人にその理由を聞いたところ、最も多かったのが「おいしさ・味わい」(88.7%)。さらに、グラスに注いだときと、缶のままのときの「おいしさ」の違いを具体的に聞いた。そこで最も多かった答えが「泡がきめ細かい」(82.2%)だった。つまり、この「泡のきめ細かさ」が、プレミアムビールが選ばれている有力な基準になっている可能性もありそうだ。

「泡」はおいしいビールの決め手

   ただ単に注げば、「神泡」になる、というわけではない。今回開設されたバーでは、「神泡マイスター」が注ぎ方を実演。一般的には、グラスをまっすぐに立てたまま注ぎ始め、注いだ際の衝撃で泡を作り出す。これに対して「神泡」は、グラスを斜めに傾け、なるべく衝撃を与えないようにして7分目まで注ぐ。その後、きめ細かくクリーミーな泡を後乗せし、上の方に残ったきめの粗い泡を「泡切り」して完了だ。

   では、通常の泡と「神泡」にはどんな違いがあるのか。台の上に乗せて下から光を当てると、「神泡」の方が光が通りにくく、泡の密度が高くなっているように見える。これに加えて、注いだグラスをかき混ぜると、通常の注ぎ方をしたグラスはほとんど変化しないのに対して、「神泡」のグラスは泡が吹きこぼれた。「神泡」が蓋の役割を果たし、ビールの炭酸ガスをしっかりと閉じ込めていたようだ。

   今回体験してわかった事は、おいしいビールにとって泡がとても重要だと言うこと。

   「ビールのうまさは、泡に出る。」 この言葉を押し出しているプレモルの神泡プロモーションが好調なのは、世間がこの事に気づき始めているせいかもしれない。

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