2024年 4月 26日 (金)

金足農・吉田輝星、松坂大輔との違い メジャーリーグの現役スカウトはどう見たか

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   金足農(秋田)の吉田輝星投手が2日、福井国体の準々決勝、常葉大菊川(静岡)戦に先発し、11奪三振を奪う5回4安打無失点で高校最後の公式戦を勝利で飾った。試合後、プロ志望届の提出に関して明言を避けたが、本人のプロ入りの思いが強いことからもプロへ進む可能性が濃厚となった。

   常葉大菊川戦では、自己最速となる152キロをマークするなど日々進化し続けている吉田。プロ入りを正式に表明すれば、今秋のドラフトの目玉になることは間違いなしで、各球団からの1位指名も十分あるだろう。

   メジャーリーグの現役スカウトは吉田のプロ選手としての可能性をどう見ているのか。メジャーの視線で分析してもらった。

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変化球の精度がどうなのか

「甲子園で見た吉田選手の第一印象は、体が強くてバネがあるピッチャー。体全体を使ってがむしゃらに投げているというのが、強く印象に残りました。いかにも高校生らしいピッチャーですね」

   吉田がプロ入りした際に即戦力として通用するのか。これに関しては疑問符を付けた。

   「高校生としては確かにスピードがあるが、プロに入れば並のピッチャーでしょう。それにプロの打者を打ち取るには球の精度がまだ低い。プロの打者は選球眼が良く、ボール球に手を出しませんから。100パーセントの力を使わなくても常に質の良い球を投げられるようにならなければプロでは通用しないでしょう」と課題を指摘した。

   また、高卒でプロ入りした年に16勝をマークした当時西武の松坂大輔(中日)と比較し、松坂と吉田の共通点と違いを説明した

「松坂選手と吉田選手はあまり上背がなく、ボールに縦の角度がそれほどつかない。互いに勢いで投げるピッチャーです。ただ、松坂選手の場合、変化球の精度が高かった。これがあったからプロの打者に高めのストレートを振らせることが出来た。ここが吉田選手との大きな違いです」

プロに行くならばパ・リーグ

   プロ入り後、すぐの一軍マウンドは遠いと話すが、一方で条件を付けた上で2019年シーズンに一軍のマウンドに上がる可能性を示唆した。

「パ・リーグに行けば、早く一軍で使ってもらえるかもしれません。今のパ・リーグは若手を起用する傾向がある。以前、日本ハムが高卒の近藤健介捕手を一軍で起用しましたが、セ・リーグでは考えられないこと。日本ハムや楽天に行けば、夏ごろには一軍で投げることが出来るかもしれません」

   メジャーリーグのスカウトが、選手をスカウトする際に調査するひとつの項目に「人間性」があるという。監督、コーチの指導を素直に聞く耳を持つことが出来る選手でないと、成長は見込めないため、家族構成を含めて調査する。同スカウトは、吉田の「人間性」に関して最大級の評価を与えるが、将来的にメジャーで活躍することは出来るのだろうか。これについては次のような見解を示した。

   「吉田選手のレベルは同世代に比べれば抜きん出ている。ただ、メジャーとなると次元が違う。メジャーの打者は何番打者でもホームランを打つパワーがあるし、野球のスタイルも日本のものと異なる。もしメジャーでやるのであれば、早くアメリカに来て、まずはアメリカの水に慣れることが大事」と話し、吉田の可能性に関して言及。

「吉田選手はタイプ的にクレイグ・キンブレル(レッドソックス)選手に似ている。彼も上背はないが、体が強くクローザーとしてメジャーで活躍している。これからの努力次第でしょうが、吉田選手もキンブレル選手のようにメジャーで活躍するのも夢ではないでしょう」

   メジャーの現役スカウトは、通算300以上のセーブを誇るメジャー屈指のクローザーを持ち出して、吉田の将来に期待を寄せた。

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