骨がもろくなり、骨折しやすく、寝たきりの危険につながる骨粗鬆症(こつそしょうしょう)という病気を知っていますか。国際骨粗鬆症財団が定める10月20日の世界骨粗鬆症デーを前に公益財団法人骨粗鬆症財団(折茂肇理事長)が問いかけている。世界約100か国で展開される啓発キャンペーンを前に同財団は2018年9月28日、東京でプレスセミナーを開催した。食事から取るカルシウム量が関係する女子栄養大学の上西一弘教授(栄養生理学)によると、骨量は食事から取るカルシウム量が関係する。飲料水中のカルシウム分が多いうえ牛乳消費量も多い欧米やオーストラリア、ニュージーランドなどに比べると、日本を含むアジア各国は摂取量が少ない。日本人は平均1日500~600ミリグラム。高齢期の骨量は中学生時代のカルシウム摂取量で決まるが、1970年頃から日本人の摂取量はむしろ減り気味で、骨粗鬆症の危険は大きくなっている。骨粗鬆症は50歳以上の女性に多い。その予防のため、女性を対象に健康増進法などに基づき自治体による検診が行われている。折茂理事長によると、検診率は低すぎることが問題で、年代別では最も高い70歳、65歳でも7%程度。また、都道府県別では、最も高い栃木県が14%で、最低は0.3%、全国平均が5%だった。検診率の高い都道府県は要介護率も、大腿骨を骨折し、人工骨頭挿入手術を受けた人が低い傾向が見られた。女性の場合、介護が必要になった原因の3割が転倒や骨折、関節の病気で、骨粗鬆症と密接に関係している。「すぐれた治療薬もすでに開発されている。検診の重要性を女性に知ってもらいたい」と、折茂理事長は強調した。(医療ジャーナリスト・田辺功)
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