2018年 11月 18日 (日)

安田純平さん、一時「中国人」名乗る 拘束先にウイグル人→「韓国人のウマル」に

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   シリアの武装組織による拘束から解放されたフリージャーナリスト・安田純平さんが2018年11月2日、日本記者クラブで会見を開き、3年以上にわたる拘束中の出来事を語った。武装組織によって7月にウェブ公開された動画で、「私の名前はウマルです。韓国人です」と、名前と国籍を偽った理由も話している。

   「ウマル」とはイスラム教徒に改宗したことで付けた名前というが、改宗しなければならなかった事情を述べ、また動画が撮影される以前は韓国人でなく「中国人と言っていた」時期もあることを明かしている。

  • 7月にネット上で公開された安田純平さんの動画から
    7月にネット上で公開された安田純平さんの動画から

「運動したかった」

   監禁されていた3年4か月の間、安田さんはいくつかの収監施設を転々とさせられてきた。複数の囚人がいる施設にいたこともある。その中で武装組織側の考えについてこんな認識があった。

「報道されている日本人の人質であるということが施設内の他の囚人にバレると、他の囚人が出国した時に周囲に話すかもしれない。すると『インターネットやニュースで流れているあの人質があそこにいる』という情報が流れてしまうかもしれないので、周囲に対して私が日本人であるとか、私を特定できることは言ってはいけなかったと理解していた」

   ある施設で安田さんが監禁されていた部屋は約1メートル×2メートルという狭さだった。物音を立てると「1分以内くらいで、盗み聞きするために身動きしたのだろうという理屈で、拷問を始めたり電気を消したりされた」といい、わずかに体を動かすこともままならなかった。

   そこでハンガー・ストライキを始めた。1日2回の食事が提供されてきたが、「食事をとるとエネルギーになり、身動きしないときつくなってしまうので、もう食べないことにした」という。だが、それでも体を動かせないのは苦痛だった。これを解消するために申し出たのが、「イスラム教への改宗」だ。

「イスラム教徒になれば1日5回礼拝ができる。5回動ける。これまで1日2回、食事の時しか動けなかったが、イスラム教徒になることで5回追加できた。運動したかった」

   改宗によって付けたイスラムの名前が、7月公開の動画で名乗った「ウマル」だ。施設内でもこの名で呼ばれていたとしている。

   動画撮影時、「日付と名前と国籍、環境が悪い状態にあって助けてほしい、ということをすべて日本語で言え」と言われたという。だが、「なぜ日本語なんだと疑問だった。彼らは日本語がわからない。今までの動画は英語だった」ことから、このように考えたと明かした。

「施設を運営していたのはウイグル人だった」

「日本語で言わせるということは、彼らがわかる部分に注意しないといけないと解釈した。つまり名前だ。安田純平と言ってはダメだと思った。そこでウマルと言った」

   これが動画で名前を偽った理由のようだ。では、「韓国人」と言ったのはなぜなのか。それは監禁されていた施設の運営者と関係しているという。

「平屋のロの字型の施設だった。施設を運営していたのはウイグル人だった。彼らはトルキスタンと言っていた。そこにいた彼ら全員がウイグル人で、持ってくる食事も彼らが作るウイグル料理だった。ウイグル人コミュニティが周辺にあるのだろう」

   安田さんは、動画撮影で日本語を話すにあたって、名前に加えて「国籍も聞き取られるだろう」と考えた。国籍は、先述した安田さんを「特定」できる情報になり得るため、「日本人」と言うわけにはいかなかったようだ。実際「『ウマル』『韓国人』と言ったのは彼らに求められたものだった」という。

「彼らはウイグル人で中国出身だから、中国人と言わず韓国人と言えと言われた。前の施設では中国人と言っていたが、この施設では韓国人のウマルと言っていた。彼らに『日本語でそれを言えよ。お前は賢いからどういう意味かわかるよな』と言われ、『韓国人のウマルです』といったのがあの動画だ」

   安田さんはこの監禁施設について、「周囲にかなり大きなウイグル人のコミュニティがある所で、真南には山があり、ローマの遺跡がある場所だった。詳しい人なら特定できるかもしれない」と話していた。

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