流行語大賞でチコちゃん登壇! 元NHKアナ「荒々しい言葉が使われているのが新鮮」

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   平昌オリンピックで飛び出した「そだねー」が年間大賞を受賞した2018年の「ユーキャン新語・流行語大賞」。会場は4年連続で帝国ホテル(東京都千代田区)の大広間「富士の間」で開かれた。

   17時のトップテン発表に先立ち、16時40分からは審査委員による今年の講評が行われた。選考委員を務めたのは、姜尚中氏、金田一秀穂氏、辛酸なめ子氏、俵万智氏、室井滋氏、やくみつる氏、清水均氏の7人。この中で俵氏は「毎年、流行語という最大公約数を選ぶのが難しくなっている」とその苦労を明かした。

  • トップテン入りしたチコちゃん
    トップテン入りしたチコちゃん
  • 受賞者による記念撮影
    受賞者による記念撮影
  • トップテン入りしたチコちゃん
  • 受賞者による記念撮影

受賞者のある・なしで会場には温度差が...

   受賞語の中で、受賞者が会場に現れたのが、「eスポーツ」「おっさんずラブ」「ご飯論法」「災害級の暑さ」「そだねー」「ボーっと生きてんじゃねーよ!」の6語。対して、受賞者の姿がなかったのは「(大迫)半端ないって」「スーパーボランティア」「奈良判定」「#MeToo」の4語だ。なお、「奈良判定」は受賞者辞退ではなく、「受賞者なし」。そのことが会場司会の宮本隆治アナウンサーから発表されると、招待客席からは「あー......」のため息が漏れた。

   一方で受賞者が登壇すると、マスコミ席、招待客席からはひときわ大きな歓声が沸き、私語も少なかった。中でも、「ご飯論法」の生みの親である法政大学の上西充子教授が、

「『ご飯』という言葉の多義性を使って論点をずらしていく。『食事』という意味で使ったと見せかけて、『パン』という意味で使いましたと言い訳したりする」

と、例え話を披露すると、招待客席からは「なるほど!」の声が漏れた。

本橋麻里さんとチコちゃんにはひときわ強いフラッシュ

   「そだねー」の受賞者として、女子カーリングチーム「ロコ・ソラーレ」の代表である本橋麻里さんが登壇した際には、報道陣からそれまでにない強さのフラッシュが次々と。宮本アナが「はしもとまりさん」と言い間違えるワンシーンもあったが、本橋さんは「本当に呼ばれてビックリです」と笑顔を見せた。併せて、本橋さんは「たかがカーリングと言われるかもしれないが、されどーカーリングと思ってプレーしていきたい」と、今後の抱負を語った。

   本橋さんと同じ強さのフラッシュを浴びたのは、「ボーっと生きてんじゃねえよ!」で登場したチコちゃん。「チコちゃんは5歳ということですので、歴代最年少受賞です」と紹介されたチコちゃんは会場でも決め台詞である「ボーっと生きてんじゃねえよ!」を披露。これにNHK出身の宮本アナは「NHKの番組で『ボーっと生きてんじゃねえよ!』という荒々しい言葉が使われているのが新鮮に感じます」と、古巣に思いを馳せていた。

チコちゃんは20代の知名度が低いが...

   そして、17時37分。会場内で年間大賞が「そだねー」であることが発表されると、大歓声の中、本橋さんは再び壇上へ。「そだねー」について、「試合中はポジティブな言葉だけを使うように心がけていた」「『そだねー』は北海道における標準語。チームの誰かが言い出したというわけではない」と明かしつつ、現在、遠征中のチームメイトに年間大賞受賞を報告することを誓った。

   発表が終わると、本橋さんを中心として、受賞者と選考委員による記念撮影が行われ、大会中最大のフラッシュがたかれたが、その中で、ひときわ視線を集めたのがチコちゃん。大きな頭を揺らしながら不敵な笑みを浮かべつつ、カメラに向かって手を振る姿が印象的だった。

   選考委員の清水均氏によると、俵万智氏の指摘同様、世の中の「最大公約数的な言葉」が少なくなり、「そだねー」以外の9個を選ぶのに苦労したそうだ。チコちゃんの「ボーっと生きてんじゃねーよ!」は全員が知っているかと思ったが、テレビを見ていないのか、20代の反応は悪かったという。しかし、他の世代では高い認知度だったのでトップテン入りしたと説明する。

「例年にも増して、知っている集団と知らない集団の断絶が大きくなっていると感じた1年だった」

(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)

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