2019年 12月 12日 (木)

板倉滉マンC移籍に懸念も 横行する「青田買い」と「レンタル生活」

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   東京五輪世代のU-22日本代表DF板倉滉(21)が、イングランド・プレミアリーグの名門マンチェスター・シティに完全移籍することが2019年1月15日、所属するJ1・川崎フロンターレから発表され、衝撃が走った。ただ、懸念もある。

   伸び盛りの20歳前後で欧州ビッグクラブに移籍した日本選手はこれまでにもいたが、そこで成功した例は乏しい。

  • マンチェスター・シティ移籍をツイッターで報告した板倉滉
    マンチェスター・シティ移籍をツイッターで報告した板倉滉

稲本や宮市らが若くしてアーセナルへ移籍するも...

   18年はベガルタ仙台に期限付き移籍していた板倉は、キャリア最多のJ1戦24試合に出場、3得点を記録。DFだけでなくボランチとしてもプレーでき、186センチの体躯で対人勝負の強さを持つ貴重な存在だ。

   昨季プレミア王者で今季も2位につけるマンCへの完全移籍は日本中を驚愕させたが、プレーするのは当面別のクラブになる。日本代表MF堂安律(20)も所属するフローニンゲン(オランダ)が「板倉滉をレンタル移籍で獲得することをマンチェスター・シティと合意した」とクラブ公式サイトで発表。20年夏までのレンタルだとしている。

   今後マンCに戻った場合に試合に出られるかは、過去の事例に鑑みて懸念もある。元日本代表MF稲本潤一(39)は、今の板倉と同じ21歳だった01年、名門アーセナルのアーセン・ヴェンゲル監督(当時)に才能を買われ、ガンバ大阪からレンタル移籍したが、同シーズンにリーグ戦出場はなかった。出場機会を求め、フラムを新天地に選び活躍したが、結局アーセナルにカムバックすることはなかった。

   現在ザンクトパウリ(ドイツ2部)に所属する宮市亮(26)も18歳だった11年にアーセナルに完全移籍していた。欧州の中でもとりわけ条件が厳しい英国の就労ビザが取得できず、フェイエノールト(オランダ)へレンタル。ビザ取得後はイングランドの中堅クラブへのレンタルが続き、相次ぐケガにも泣いた。アーセナルでのリーグ戦出場は最終的に1試合にとどまった。

   ロシアW杯日本代表のMF宇佐美貴史(26)は12年、19歳でガンバ大阪からバイエルン・ミュンヘン(ドイツ)にレンタル移籍。在籍は1シーズンで、リーグ戦出場3試合にとどまった。元オランダ代表で当時全盛期のアリエン・ロッベン(34)らとのポジション争いに、割って入ることはできなかった。

「伸び悩んでるのばかりだから不安」

   欧州では近年、若手のうちに安く獲得しては他クラブへとレンタルに出して様子を見る、という「青田買い」の流れが常態化しつつある。実力と経験を兼ね備えた名選手を獲得しようとすると、日本円にして数十億~100億円レベルの莫大な移籍金が必要となってきたことも背景にある。

   安易な青田買いに歯止めをかけようと、18年9月には、FIFA(国際サッカー連盟)がレンタル移籍での放出を各クラブ6人までに制限しようとしていることを、英BBCやスカイスポーツが報じていた。多いところでは、チェルシー(イングランド)が当時約40人もの選手をレンタル移籍に出していたとも報じた。

   こうした点からは、そもそも英国の就労ビザが取得できるまでイングランドでプレーできないという事情があるにせよ、マンCの板倉獲得がそれだけで即戦力の評価をしているわけでもなければ、自クラブ内で育成する意向があるかも不透明。このような事情を感じ取っているサッカーファンからは、インターネット掲示板で

「こういう形で移籍したの伸び悩んでるのばかりだから不安」
「ビッグクラブが獲得→レンタルでたらい回し このやり方嫌いだわ」
「とりあえず、リストアップして声かけてみたって感じでしょ。まず保有権だけ確保しといて、大化けしたらラッキーみたいな」

などと冷めた声も散見される。

   もちろん期待する声もある。日本代表のDFでは近年、サウサンプトン(イングランド)の吉田麻也、マルセイユ(フランス)の酒井宏樹、元インテル(イタリア)で現ガラタサライ(トルコ)の長友佑都らに加え、板倉と同じ東京五輪世代でA代表に招集されているシント・トロイデン(ベルギー)の冨安健洋なども、主力として躍動。板倉についてインターネット上では、

「試合コンスタントに出られれば堂安との連携の面でも代表も狙えるしいいんじゃないか」
「Jにいるよりはフローニンゲン行った方が良いと思うが。上に行くためにはいい機会だろう」

と、新天地での活躍とステップアップを願うファンが数多い。サッカージャーナリストの河治良幸氏もツイッターで15日、「フローニンゲンで活躍したら仮にシティが戻さなかったとしても欧州で活躍の場が広がります」との展望を示していた。

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