2024年 4月 27日 (土)

水素水の次は「電子水」? テレビ登場も...タダの水と何が違うのか

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   日本テレビ系の情報番組「ヒルナンデス!」で、人気モデルが「電子水」を使った化粧水を愛用していると明かし、どんな水なのかとネット上で話題になっている。

   「電子水」と検索すると様々な商品が出てくるが、普通の水と違う効用などがあるのだろうか。

  • 電子を過剰に含ませた化粧水だという(写真はイメージ)
    電子を過剰に含ませた化粧水だという(写真はイメージ)
  • 電子を過剰に含ませた化粧水だという(写真はイメージ)

「肌もツルっとなります」と説明したが...

   「これは、何が違うんですか? 普通の化粧水と」。タレントの平野ノラさん(40)が、ボトル入りのスキンローション製品について聞くと、モデルの林田岬優(みゆ)さん(25)は、こう説明した。

「電子水が入ってるんです。あと、肌もツルっとなります」

   「ヒルナンデス!」では2019年1月29日、芸能人のカバンの中身を抜き打ちチェックするコーナーが放送され、平野さんが林田さんを捕まえて、スタイルを維持するための美容グッズなどを出してもらって質問攻めにした。

   電子水とは、林田さんによると、電子をたっぷり含ませた水だといい、肌にスプレーすると、強い浸透力で潤いとツヤを与えてくれるという。100ミリリットル入りボトルが税込み7020円でサロンなどで売られており、林田さんは、メイクする前や長時間撮影の合間などに、この製品を使っていると明かした。

   番組でも、「今話題の電子コスメ」「驚きの浸透力!」などと電子水を使った化粧水を紹介していた。

   ネット上では、「水素水」が度々話題になっていたが、放送後には、今後は「電子水」がはやるのかと反響を呼んだ。

   アマゾンや楽天などの通販サイトでも売られており、中には、同様の商品が番組名を付けて1万円強で売られたものもあり、放送後しばらくして「在庫切れ」状態になっていた。

「水を電気分解」「電気で分子集団を小さく」作り方は様々

   ただ、水にはそもそも電子が存在するだけに、「普通の水でも潤いとツヤを与えますが何が違う」といった疑問が相次いでいる。

   番組で取り上げられた、電子水を使った製品を販売しているメーカー公式サイトを見ると、電子水とは、アルカリ性の水で、表面張力が低いために精製水の約100倍の速さで肌に浸透するという。製品紹介では、「イオンの力でお肌に素早く浸透し、潤いを与える化粧水」とあった。

   この化粧水は成分として、水のほかは、化粧水などによく使われるグリセリン、アスコルビルリン酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウムだとしている。サイト上では、専門家の名前をアドバイザーに挙げていた。

   普通の水とどこが違うのかについて、メーカー側は1月30日、J-CASTニュースの取材に対し、次のように説明した。

「電子水は、委託先から供給を受けており、水を電気分解して作ったものだと聞いています。有効的に働く成分として研究機関で独自に検証してもらいました。しかし、薬事法に触れるような効果をうたっているわけではありません」

   放送後は、問い合わせがかなり増えたとした。

   電子水については、ネット上で検索すると、様々なメーカーの様々な商品が出てくる。アマゾンや楽天などの通販サイトでも、化粧水からミネラルウォーター、生成器、書籍などまであった。

   作り方としては、電気分解ではないとするメーカーも多い。ある別のメーカーは、「電気を通して、分子を回転させ、分子集団を小さくして作ります」と取材に答えた。

   国民生活センターに30日に取材したところ、電子水について、「効果があるのか」「皮膚トラブルになった」といった相談は、これまでの10年間で寄せられていないという。過去に調査したり公表したりしたこともなく、調べる予定も今のところないとしている。

(J-CASTニュース編集部 野口博之)

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