2019年 3月 23日 (土)

月に10足履きつぶすことも... ここまでこだわるアスリートの「シューズ事情」

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   米・大学バスケットのスター選手のシューズ破壊問題が全米で波紋を呼んでいる。

   事件は2019年2月20日に行われたNCAA男子バスケットボール・トーナメントで起こった。デューク大学FW、ザイオン・ウィリアムソン(18)が履いていたナイキ製シューズがドリブル中に壊れ、ウィリアムソンが負傷。今年6月のNBAドラフト1位候補の前代未聞のアクシデントは、ナイキ社の株価急落を招くなど、その余波は今なお続いている。

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日本でも少なくない、大学とメーカーの契約

   ウィリアムソンのシューズが壊れたのは、試合開始わずか36秒のことだった。ドリブル中に踏み込んだ左足のシューズの底の一部が剥がれて転倒。この衝撃で膝を痛めたウィリアムソンは、そのままコートを離れて途中退場した。この試合は全米注目のカードで、観客席にはバラク・オバマ前米大統領の姿も。ウィリアムソンが負傷したシーンの動画はその日のうちにSNSで全世界に一気に拡散された。

   米メディアによると、ウィリアムソンがナイキ製のシューズを履いていたのは、所属するデューク大がナイキ社と契約をしており、選手はユニホーム、ジャージ、シューズなどの着用が義務付けられているという。現時点でデューク大とナイキ社の契約見直しの報道がないことから、ウィリアムソンは今後も継続してナイキ製のシューズを履いて試合に臨むことになるだろう。

   大学がスポーツ用品メーカーと提携するケースは米国に限らず、日本でも見られ、2002年には早大がアディダス・ジャパンとパートナーシップ契約を結んでいる。また、大学という単位ではなく運動部という枠に限れば、スポーツ用品メーカーと契約を結んでいる大学の運動部は多岐にわたり、その数は決して少なくない。この場合、多くは物品提供が主なもので、選手の練習着やシューズなどをメーカーから提供される。

「神様」マイケル・ジョーダンがシューズに求めたものは

   これがプロスポーツ選手となると、メーカーの「広告塔」として多額の契約金が発生するケースが多くみられる。バスケットでいえば、古くはNBAのマイケル・ジョーダン氏(56)とナイキの関係が有名なところだが、ジョーダン氏は試合ごとに新品のシューズを履いていたことでも知られる。今回のような「破壊」を危惧してのことではなく、新品のシューズは汗などの水分を吸っていないため軽量で、安全性というよりも軽さを重視していたようだ。

   サッカーの英プレミアリーグのチェルシーでプレーしていたジョン・テリー氏(38)は、現役当時、ナイキと契約を結んでおり、1試合で3足のスパイクを履き替えていた。そのすべてが新品のもので、内訳は練習で1足、試合前半で1足、後半で1足。サッカー選手の多くは、天候の変化に備えてスパイクを数足用意するが、テリー氏のように1試合で3足を履きこなす選手はまれである。気になる使用後のスパイクだが、すべて慈善団体に寄付し、チャリティーのための資金となるという。

   シューズに関して神経を注ぐ競技のひとつがマラソンだ。トップ選手のほとんどがスポーツ用品メーカーと契約しており、メーカーからは選手それぞれの足型に合わせた専用シューズが提供される。一日、数十キロを走破するマラソン選手にとってシューズは消耗品で、数日でシューズを履きつぶしてしまう選手もいるという。多い月には10足近くのシューズを履きつぶしてしまうという。

   以前に女子マラソンのトップ選手を取材した際に聞いた話だが、その選手はレース当日にメーカーから10足近くのシューズを用意してもらっていたという。レース当日の天候もそうだが、その日の体調によって選択するシューズを決める。用意された左右すべてのシューズを試着し、その時の感覚にマッチしたものを使用する。その選手は練習で使用したシューズでレースに出場したことは一度もなかったという。

   ウィリアムソンが履き古したシューズを履いていたとは考えにくいが、メーカーから支給されたシューズでも今回のような「悲劇」は起こり得る。ナイキは2月21日に「我々は言うまでもなく憂慮している。ザイオンの早期回復を願っている」との声明を発表し、騒動の鎮静化を図ったが、スター選手の不慮の事故による波紋はまだ収まりを見せていない。

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