2019年 10月 20日 (日)

米朝会談は「成功裏に終了」 北朝鮮国営メディア、「合意なし」はスルー

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   2回目の米朝首脳会談のためにベトナム・ハノイを訪問していた朝鮮労働党の金正恩委員長が2019年3月5日未明、特別列車で平壌駅に到着した。このことを北朝鮮の国営メディアが写真付きで伝えたのは同日朝で、異例の速報体制だ。

   肝心の米朝首脳会談では具体的な合意に至ることができなかった両首脳だが、国営メディアとしては正恩氏が成果を上げられなかったと報じるわけにもいかず、首脳会談とベトナム訪問が「成功裏に」終わったと報じた。ただ、国営メディアが帰国のニュースで強調したのは「ベトナムへの公式親善訪問」。古くからの友好国でもあるベトナムとの友好関係を前面に出すことで、米朝会談を扱う比率を下げた可能性もある。

  • ベトナム訪問を終えて特別列車で平壌駅に戻った北朝鮮・朝鮮労働党の金正恩委員長(写真は労働新聞ウェブサイトから)
    ベトナム訪問を終えて特別列車で平壌駅に戻った北朝鮮・朝鮮労働党の金正恩委員長(写真は労働新聞ウェブサイトから)

1回目の会談よりも速報性が増す

   18年6月に行われた1回目の米朝首脳会談の際は、正恩氏は6月11日22時頃(日本時間)から約2時間にわたってシンガポール市内を視察。国営メディアはその様子を翌12日朝に写真つきで報じた。今回の首脳会談で正恩氏の特別列車が平壌駅に到着したのは午前3時。1回目の首脳会談よりも速報性が増していることが分かる。

   ただ、今回の記事は、あくまで正恩氏が「ベトナムに対する公式親善訪問を成功裏に終えて」帰国したことを伝えるもので、朝鮮労働党、軍、政府の幹部以外にも「駐朝ベトナム大使館員」が駅で正恩氏を出迎えたことに触れるなど、ベトナムとの関係を強調。米朝首脳会談に触れたのは、正恩氏の枕詞として

「世界の大きな関心と注目が集中する中、第2次朝米首脳会談とベトナム社会主義共和国の訪問を成功裏に終えて帰ってきた敬愛する最高指導者同志(編注:正恩氏のこと)」

と出てきた部分のみ。首脳会談は「成功裏」に終わったとしたが、成果の具体的な内容はもちろん、会談で合意に至らなかったことに関することにも言及はなかった。

「両国の関係を新たな段階に跳躍させられる重要な契機に」

   19年2月28日に行われた首脳会談の2日目の様子を伝える記事でも、両首脳が「2回目となるハノイでの対面が相互に対する尊重と信頼をいっそう厚くし、両国の関係を新たな段階に跳躍させられる重要な契機になったと評価した」と報じた。正恩氏は会談後、仏頂面でホテルを後にする様子を各国メディアが報じている。これは合意に至らなかったことで正恩氏が不機嫌になったためだとみられるが、北朝鮮メディアは

「敬愛する最高指導者は、トランプ大統領が遠い道を行き来しながら今回の対面と会談の成果のために積極的な努力を傾けたことに謝意を表し、新しい対面を約束しながら別れのあいさつを交わした」

とするにとどめ、ここでも合意に至らなかったことには触れなかった。

(J-CASTニュース編集部 工藤博司)

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