2019年 12月 14日 (土)

亀田和毅が歩む「兄と異なる道」 なぜハード路線を突き進むのか

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   世界ボクシング評議会(WBC)は2019年4月2日、スーパーバンタム級の王座統一戦を行うことを発表した。同級暫定王者亀田和毅(27)=協栄=と正規王者レイ・バルガス(28)=メキシコ=によって王座が争われる。亀田は18年11月に暫定王座を獲得し、一方のバルガスは今年2月に米国で4度目の防衛に成功した。開催日時、場所などの詳細は未定。

   正規王者バルガスの負傷により、同級王座のタイトル戦が行えないとの理由で、昨年11月に同級1位アビゲイル・メディナ(30)=スペイン=と同級2位・亀田との間で暫定王座決定戦が行われた。通常、暫定王者は正規王者との対戦が義務付けられており、今回の王座統一戦はWBCの指令によるもの。興行権を巡って入札の可能性もあったが、4月2日までに両陣営が合意に至り入札を回避した。

   「正規王者」と「暫定王者」。ボクシングファンならば聞きなれた言葉だろうが、一般的には分かりづらいものかもしれない。ボクシングでは正規王者が負傷や諸事情で試合を行う状態にないケースに、統括団体が暫定王座を設定。通例、ランキング最上位と次点の選手が暫定王座決定戦を行う。暫定王座を獲得した選手には、正規王者との対戦が義務付けられ、王座統一戦という形で「正規王者」と「暫定王者」が対戦する。

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王座統一戦の背景にあるのは

   近年はこのように統括団体による指令のもと、王座統一戦が行われているが、過去には正規王者と暫定王者が統一戦を行わずに、それぞれが独自に防衛戦を行っていたケースが多く見られた。海外では同じ興行内で、正規王者の防衛戦と暫定王者の防衛戦が行われたことも。王座が乱立することでベルトの価値低下を危惧したWBCは、王座統一戦の指令を早期に下すようになった。

   このような背景のもと、亀田とバルガスの王座統一戦が行われるに至ったが、ボクシングファンの間では、亀田の「決断」に称賛の声が寄せられている。和毅の兄である興毅氏、大毅氏のマッチメイクに関しては、なにかと批判的な声が多かった。その大きな要因とされるのが強豪との対戦がないとされること。興毅氏、大毅氏の対戦相手を振り返ってみると、決して強豪との対戦がないわけではないが、当時はアンチの声が大きかったこともあり、強豪を避けているという印象が付いてしまったようだ。

プロデビュー当初から「強硬路線」

   確かに和毅は2人の兄とは異なる路線を進んできた。メキシコでアマチュアの経験を積み、その後、メキシコでプロデビューした。デビュー後の軌跡も2人の兄とは大きく異なる。メキシコを主戦場とし、試合間隔を開けずにハイスピードで試合をこなしていった。デビュー直後の09年は実に9試合をこなし、試合間隔が中12日という試合もあった。和毅の強硬路線はなにも今に始まったことではなく、すでにプロデビュー当初から一貫していた。

   和毅は幼いころから亀田家の「最終兵器」として家族から期待されていた。ボクシングのセンスは3兄弟一で、かつて父・史郎氏は「和毅は2人の兄のいいところも悪いところも全部見てきたから強い」と語っていた。亀田家の「集大成」とされる和毅だけに、あえて厳しい環境の中でハードなマッチメイクで成長を促してきた。2人の兄の印象もあって、和毅が進む道がより際立って見えるのだろう。

   王座統一戦で対戦するバルガスは、アマチュア時代に唯一の黒星を喫した相手。対戦当時、バルガスは五輪代表候補と目されるほどの注目選手で、かたや和毅は日本から来た「外国人」。完全アウエーの中での試合は0-3の判定で敗退した和毅に、12年を経てようやくリベンジの時が来た。開催場所に関しては今後、両陣営による交渉となるが、因縁のメキシコでの開催の可能性もある。

(J-CASTニュース編集部 木村直樹)

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