2024年 4月 19日 (金)

こうして、国策は敗れた 日の丸液晶JDIを追い込んだ致命的な「読み違い」

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総額3000億円を投じたが...

   今回、支援に乗り出した台中連合は、台湾のタッチパネルメーカー「宸鴻集団」(TPKホールディング)、台湾の投資銀行「富邦集団」、中国最大の資産運用会社「嘉実基金管理」(ハーベストファンドマネジメント)。再建スキームは、(1)台中連合が普通株で計420億円を出資し、JDIの議決権の49.8%を握る、(2)台中連合は380億円の新株予約権付社債(転換社債=CB)も引き受け、合計で800億円を拠出、(3)INCJはJDI向け債権の一部(750億円)を議決権のない優先株に切り替えるなどして支援を継続――というもの。INCJの議決権比率は25.3%から12.7%に低下する。台中3社は6月上旬にかけて順次、正式に支援を機関決定する予定で、それまでの間はINCJが資金繰りを支えることとされ、19日、200億円のつなぎ融資が発表された。

   これらとは別に、アップルは白山工場建設費など1000億円とされるJDIへの債権の返済を一部繰り延べに応じて支援することになった。

   JDIは設立から、経済産業省主導だった。このデジタル時代はスマホが中核アイテムになるとして、その重要部品たる液晶の業界再編を官が主導し、日本が技術力で世界をリードしようという思惑だ。2015年には経営不振のシャープの液晶事業もJDIが買収する構想まで持ち上がった。まさに「日の丸液晶」だったJDIに、INCJを通じて投じた資金は、出資分も含め、総額3000億円になる。

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