2024年 4月 25日 (木)

「少人」のツケは大きかった 検査不正、スズキがこれから払う代償

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連結業績予想は一転「減益」に

   スズキの不正は、いつも「外圧」によって明るみになっている。2016年に三菱自動車で燃費偽装が発覚した際は、国交省から同様の事例がないか報告を求められ、内部調査の結果、法令と異なる方法で燃費データを計測していたことが判明した。三菱自のような意図的な偽装ではないとしたが、責任を取る形で鈴木修会長兼最高経営責任者(CEO)=当時=はCEO職返上し、技術担当副社長は辞任した。

   2018年にはスバルや日産で燃費や排ガスのデータ不正が発覚した。国交省から各社に報告を求められ調査したところ、速度や走行時間が規定外だったため、本来なら無効とすべき試験結果を有効として処理した事案が発覚した。当初は「データの改ざんはない」としていたが、その後の国交省の立ち入り検査を受けた調査で、データの書き換えが判明した。国交省から徹底調査を求められ、外部の弁護士事務所の力を借りた、というわけだ。

   すべての自動車を検査する「全数検査」ではブレーキや速度計、ハンドルなどの検査工程で不正があった。ブレーキの制動力検査で、踏み方を変えたり強く踏んだりして、不合格とすべき車を合格としていた例もあった。不正は1981年6月から2019年1月まで行われていた可能性がある。

   4月26日発表した連結業績予想は下方修正。見込んでいた前期比増益はふいとなり、減益となる見込みだ。スズキの払う代償は、小さくない。

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