2024年 4月 20日 (土)

井上尚弥VSネリ、もし戦えば...? 「井上勝利」を記者が確信する理由

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井上が演出する「空間」にネリはやられる

   右構えのボクサーからすれば、外側の見えづらい角度からいきなりフックが飛んでくる。このパンチを意識しすぎると、次は右ボディーが腹部を襲う。一見、ラフな攻撃も、体の回転をうまく利用し、上下にパンチを打ち分けている。ネリの場合、一発で相手を倒すというよりも、回転力あるコンビネーションで崩し、ガードが下がったところに左を打ち込むシーンがよく見られる。

   高い防御技術を持つ井上尚弥に、ネリの左フックはおそらく通じないだろう。スピードがあるとはいえ、距離が遠すぎる。ネリは井上尚弥ほど距離を取るのがうまい選手ではない。井上尚弥は、KOパンチを放つ空間を作り出す天性のものを持っている。絶妙なる距離感を試合の中で自ら作り出すのに長けた選手である。

   記者の想像に過ぎないが、井上尚弥はネリの左フックに内側から右ストレートを合わせてくるだろう。例えスピードが同じでも、弧を描くフックと真っすぐな軌道のストレートでは、ストレートの方が速く相手の顎をとらえる。しかもパンチはカウンターとなるため、威力は倍増する。井上尚弥の右は恐ろしいほどの精度を誇り、一撃必殺のパワーを秘める。またも想像の域を脱しないが、井上尚弥がネリの左を見切った時点で試合は決着するだろう。

   ボクシングというスポーツを侮辱、冒涜するような失態を犯したネリに対しては、ボクシングファンは思うところがあるだろう。ただ、そのような感情を抜きに井上尚弥とネリの対戦を想定してみると、やはり井上尚弥の勝利は動かないと記者は考える。ネリは井上尚弥が演出する「空間」にやられてしまう。記者は半ば確信している。

(J-CASTニュース編集部 木村直樹)

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