2019年 11月 14日 (木)

バレンティン「出産立ち会いで離脱」、メジャーではOKの制度あり 「日本でも導入してほしい」

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   ヤクルトのウラディミール・バレンティン外野手(35)が2019年7月3日、再来日を果たした。バレンティンは第2子誕生に備えて6月24日に渡米。現地時間の6月27日にカーラ夫人が長男を出産した。出産に立ち会うためチームから離れていたバレンティンは7月8日のDeNA戦から合流する見込みだ。

   選手が夫人の出産に立ち会うためにシーズン中にチームを「離脱」することは、日本球界ではあまり聞かない。出産の立ち合いでチームを一時離れることがルールで禁じられているわけではない。日本球界では選手それぞれが「自主規制」しているにすぎないのだろう。今回のバレンティンのケースは果たして特殊なのだろうか。J-CAST編集部は、MLB、NPBの両球団で職員として働いていたプロ野球関係者に話を聞いた。

  • ヤンキース・田中将大投手(写真は2016年12月撮影)
    ヤンキース・田中将大投手(写真は2016年12月撮影)

MLB「産休タイム」は24時間から72時間

   関係者によると、MLB選手が「産休」を取るのは一般的で、特に珍しいことではないという。MLBは2011年に産休制度である「父親リスト」を導入した。これにより、公式戦に出場出来る25人枠に入っている選手が出産の立ち会い、もしくは産後の夫人のケアに当たる場合、24時間から72時間、チームからの一時離脱が許される。この制度を利用する日本人MLB選手も多く、今年6月にはヤンキースの田中将大投手(30)が第2子の出産立ち会いのため、トロントからニューヨークに戻り一時チームを離れた。

   この産休制度が優れている点は、産休を取った選手やチームに何ら「負担」がかからないことだろう。この制度が導入される以前は、産休を取った選手の代替選手の出場選手登録が出来なかったが、導入後は40人枠の中から代替選手を登録することが可能となった。産休を取った選手はチームに気兼ねなく、安心して出産に立ち会えるというわけだ。

   前出の関係者は「メジャーリーガーの基本的な考え方は、『家族があっての野球』ということです。男性が出産に立ち会うというのは、家族の一大事ですし、出産は女性だけの仕事ではないという、男女平等という意識も影響していると思います。産休は、メジャーではすでに一般的なことですが、過去に来日した外国人選手も、夫人の出産に合わせて一時的にチームを離脱した選手は多いです。メジャーでは当然の権利ですから」と話す。

過去には子息の大学卒業式でチーム離脱の監督も

   MLBのような産休制度がないNPBの場合、選手が産休を取って一時チームから離脱する場合、チームは1人減で試合に臨むか、もしくは当該選手を一旦、出場選手登録から抹消して、2軍から補填するしかない。登録抹消ならば10日間、1軍に復帰することが出来ず、チームにとっては大きな痛手となる。今回のバレンティンのケースは渡米という事情もあったが、6月24日に登録を抹消されている。

「日本では『働き方改革』が叫ばれていますが、産休を取るプロ野球選手がほとんどいないのが現状です。キャンプ中ならまだしも、シーズン中にチームを離れれば一時的とはいえチームに迷惑をかけてしまうという意識があるのでしょう。すべてをメジャーに合わせる必要はありませんが、この産休制度はぜひ日本でも導入してほしいですね」(関係者)

   MLBでは「父親リスト」の他に「忌引きリスト」が導入されており、選手や配偶者に不幸があった場合、3試合から7試合、チームから離脱することが許されている。これもまた、選手の当然の権利として行使されている。また、過去にMLBでは監督が子供の大学の卒業式に出席するために試合を休んだケースもあったという。ファミリーファーストを徹底しているMLB。日本球界に「働き方改革」の波は訪れるのだろうか。球団トップの手腕に期待がかかる。

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