キャッシュレス決済サービス「7pay」不正アクセス問題を受け、セブン&アイ・ホールディングスはグループ共通アカウント「7iD」のパスワードを強制的に一斉リセットしたことを発表したが、新たなトラブルの報告があがった。パスワードを再設定したところ、チャージ残高が「ゼロ円」になったという声がツイッターで相次いだのだ。ただ、セブン&アイHD広報はJ-CASTニュースの取材に、こうした事象が発生していることは「把握している」とするも、「システム上の不具合ではない」と説明。「個別に対応することで解消できる」としている。パスワードの一斉リセットを実施セブン&アイHDは2019年7月30日、月初に発生した7payの不正アクセス問題を受け、セキュリティ強化の一環として7iDパスワードの一斉リセットを実施したと発表。7iD会員は新たにパスワードを設定する必要があると伝えた。ところがツイッター上では直後から、「セブンイレブンのアプリ、再設定したら7payの残高消えるし、バッジ(編注:セブン-イレブンアプリのサービスの1つ)消えるし」「パスワード再設定をして、開くと7payの残高の表示がなくなってた。。まだ使い切ってない人はどーするのさ」「パスワード再設定したら、バッジも、7pay残高も、全て消えて無くなった」「7payの残高やらセブンイレブンのクーポンが消えちゃった」などチャージしていたはずの7payの残高がゼロ円になっていたとの声が相次いだ。残高ゼロ円と表示されたセブン-イレブンアプリのスクリーンショット画像を投稿するユーザーもいた。一方で、「パスワードを再設定したがとくにバッジやクーポン情報、7payの残高が消えることはなかった」と問題なく再設定を終えたとの声もある。「個別に対応することで解消できる事象と認識」セブン&アイHD広報は31日、J-CASTニュースの取材に、パスワード再設定によって7pay残高がゼロ円になったとの事象が発生していることは「把握しています」と話す。原因については「お客様によってさまざまで、一概にこれが原因だとは言いかねる状態です」とするも、「7payや7iDのバグといったシステム上の不具合ではないことは分かっています。正常にログインできているお客様もおり、あくまで一部のお客様からお問い合わせを頂いているところです。引き継ぐ時に問題が発生していると考えています」と説明した。原因の例としては、複数のIDを持っている客がいたとして、パスワード再設定時に、普段利用してチャージやバッジを蓄積していたIDとは異なるIDでログインしてしまう場合が考えられるとしている。ただ、「セキュリティ上、今回の原因に関する詳細の説明は控えさせていただいています」とするにとどめた。ユーザーに対しては状況を個々にヒアリングしながら解決方法を示しているとしており、「個別に対応することで解消できる事象だと認識しています」とのことだった。(J-CASTニュース編集部 青木正典)
記事に戻る