2019年 12月 11日 (水)

「豆乳とアボカドの種でヨーグルトを作る」ネット拡散 常温放置で「腐敗」のおそれ、栄養学者も懸念

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   「無調整の豆乳とアボカドの種を混ぜて、放置するだけでヨーグルトができる」という噂が、2018年8月上旬現在、SNSで拡散している。以前からこの製法自体は存在していたようで、ツイッターやインスタグラムでの投稿に限らず、ネット上には製法を、写真を交えて解説しているサイトまでできている。

   しかし「ただ腐敗しているだけでは」「夏場は危険」と疑問を呈する意見も飛び交っており、健康被害を懸念する声もあった。専門家の見解は――。

  • 豆乳とアボカドから、簡単にヨーグルトが作れてしまうとは本当か(写真はイメージ)
    豆乳とアボカドから、簡単にヨーグルトが作れてしまうとは本当か(写真はイメージ)

凝固した豆乳は「劣化が進んでいる状態」

   ネット上で共有されている、「豆乳ヨーグルト」を作る方法は、アボカドの種と豆乳を混ぜて常温で放置するというもの。アボカドの代わりに玄米や桃の種を使うパターンもあった。

   しかし、そもそも常温放置で凝固した豆乳は、食用に適するのだろうか。大豆食品メーカーのキッコーマンでは、自社サイトで「豆乳が開封後数日で凝固しました。なぜですか?」という質問に対し、

「空気中には目に見えない雑菌がたくさん存在します。豆乳を開封後、それら雑菌が豆乳に影響して凝固することがあります。凝固が始まった豆乳は劣化が進んでいる状態ですので、飲用を中止してください」

としている。またJ-CASTニュースが8月8日に厚生労働省食品安全委員会に、アボカドと豆乳による常温でのヨーグルトづくりについて取材を行ったところ、健康上の影響について回答はなかったものの、

「豆乳は摂氏10度以下での保存が前提で、常温で放置することは勧められません」

とのことだった。

食品栄養学者「発酵以前に腐敗する」

   また食品栄養学・フードマネジメントを専攻する静岡県立大学大学院の市川陽子教授はJ-CASTニュースの取材に対し、「その分野の専門家ではないのではっきりお答えできません」と前置きの上で

「もし、そのような伝統食のようなものがあるとすれば、アボガドの種(タネ)に、豆乳中の糖を分解・発酵させるある種の菌が存在し、それが働くものと予想しますが、はっきりはお答えできません」

と述べた。さらに、

「ただし、はっきり言えることは、この時期に豆乳を常温で放置すれば、発酵以前に腐敗すると思います。微生物による発酵には至適温度がありますので、一般の人がどんな場所・条件で試すかわからないことに対して、『できます』ということは避けるべきではないでしょうか」

   と答えた。アボカドの種はさておき、そもそも雑菌が繁殖し腐敗する危険が高いようだ。

   なお「豆乳ヨーグルト」は、本来のヨーグルトとは違い、牛乳などに由来する食材は一切用いられていない。厚生労働省の「乳等省令」に照らしてみても、「豆乳ヨーグルト」は法的な意味でのヨーグルトにはあてはまらない。

(J-CASTニュース編集部 大宮高史)

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