2024年 4月 24日 (水)

産経コラムに「デマ」「根拠ない」 韓国メディアを憤激させた「高麗民主連邦共和国」

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   韓国と北朝鮮の経済協力で「平和経済」が実現すれば「一気に日本の優位性に追いつくことができる」とする韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領の主張をめぐり、韓国メディアが意外な形で日本メディアを非難している。

   非難の対象になっているのは、文氏の発言を、金日成主席がかつて提唱した「高麗民主連邦共和国」構想になぞらえた産経新聞のコラムだ。韓国メディアは、産経コラムを「デマ」「根拠がない主張」などと罵倒している。

  • 文在寅(ムン・ジェイン)大統領の「平和経済」への本気度は?(写真は青瓦台の動画から)
    文在寅(ムン・ジェイン)大統領の「平和経済」への本気度は?(写真は青瓦台の動画から)
  • 文在寅(ムン・ジェイン)大統領の「平和経済」への本気度は?(写真は青瓦台の動画から)

「文氏が述べた言葉だといわれても特に違和感はない」と皮肉る

   「高麗民主連邦共和国」は、1980年の第6回朝鮮労働党大会で提案された構想だ。韓国では朴正熙(パク・チョンヒ)大統領が1979年10月に暗殺され、軍人出身の全斗煥(チョン・ドファン)大統領が実権を掌握したものの、混乱が続いていた。この混乱に乗じる形での提案で、

「一つの国に相異なる思想を持つ人々がともに暮らすことは可能であり、一つの統一国家に異なる二つの社会体制が共存することも可能」

などと訴えたが、事実上在韓米軍の撤退を要求する内容だったこともあって、韓国側は受け入れなかった。

   コラムは阿比留瑠比・論説委員兼政治部編集委員による「阿比留瑠比の極言御免」。8月8日の紙面に、「文氏が目指す高麗連邦共和国」の見出しで掲載された。「平和経済」をめぐる文氏の発言を

「文氏が本音を隠そうとしなくなったと感じるとともに、本気で高麗民主連邦共和国の実現を目指しているのだなとの印象を受けた」

と論評。「連邦共和国」構想が前提条件として(1)朝鮮半島の緊張緩和(2)アメリカの干渉中止(3)韓国の民主化実現、を掲げているとして、

「親北朝鮮政権の誕生と親北政策の徹底こそが北が求めた民主化だとすると、この(1)~(3)はもうかなりの部分、実現している」

と指摘。さらに、「自主性の堅持」「民主主義と民族の大団結」「南北の経済合作と交流」をはじめとする「連邦共和国」の10の施政方針を挙げながら

「文氏が述べた言葉だといわれても特に違和感はない」

と皮肉った。

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