2024年 3月 28日 (木)

記念硬貨?メダル?偽造? 謎の「むつ小川原国家石油備蓄基地」コインを探る

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   見た目は一見記念硬貨なのに、正体は不明――「謎の記念硬貨」が先日から、ツイッターで話題になっている。

   ツイッターユーザーの「ハリジャンぴらの」さんが2019年10月14日にアップしたのは。「むつ小川原国家石油備蓄基地開発事業記念」「日本国」「千円」と刻印されたコインだ。一見、青森県の国家石油備蓄基地を記念した硬貨に見えるが、このようなものが正式に硬貨として発行された記録が残っていないのだ。ユーザーの関心と謎を呼ぶが――。

  • こちらが「むつ小川原国家石油備蓄基地」を記念した「記念硬貨」の表と裏。備蓄基地の絵が完成後の写真と異なることから、基地完成前に作られたのではとハリジャンぴらのさんは推測する
    こちらが「むつ小川原国家石油備蓄基地」を記念した「記念硬貨」の表と裏。備蓄基地の絵が完成後の写真と異なることから、基地完成前に作られたのではとハリジャンぴらのさんは推測する
  • こちらが「むつ小川原国家石油備蓄基地」を記念した「記念硬貨」の表と裏。備蓄基地の絵が完成後の写真と異なることから、基地完成前に作られたのではとハリジャンぴらのさんは推測する

一見すると実在しそうな記念硬貨だが...

   入手経緯についてハリジャンぴらのさんは、J-CASTニュースの取材に対し、10年ほど前に働いていた職場の同僚が、同僚が知人の引っ越しを手伝った際に記念硬貨と共にもたったもので、それをハリジャンぴらのさんが同僚からもらったと答えた。当時同僚が所有していた記念硬貨を換金した際も、これだけは換金できなかったので硬貨ではないのではと思いつつ、そのまま放置していたという。

   むつ小川原国家石油備蓄基地は1969年に小川原湖一帯の開発が決定し、1985年に完成しているから、この時期に作られた可能性が考えられる。コインの大きさは直径40㎜ほどで、500円硬貨より少し大きいくらいとのこと。

   しかし、財務省造幣局のサイトに掲載されている、「記念貨幣一覧」を見ても、1964年の東京オリンピック記念硬貨から現在に至るまでのリストには、むつ小川原国家備蓄基地に関するものは一切ない。造幣局も取材に対し、「記念硬貨一覧が発行したもののすべて」と語る。むつ小川原石油備蓄株式会社もJ-CASTニュースの取材に対し、このようなコインを発行したことはないという。

   ところが、同じデザインのコインはヤフオク!でも出品されたことがある。19年の8月3日から8月10日にかけて出品、落札されていた。ある程度まとまった数が作られたことも想像できる。

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