ジャニーズ帝劇公演が「本人確認」強化 不正転売対策もファン困惑のワケ
「自名義」「他名義」ファン苦心のチケット事情
従来、ジャニーズのコンサートでは、「嵐」の公演では厳密な本人確認が行われていたが、その他のグループの公演ではファンクラブ会員証と公的な身分証明書の持参を呼び掛けていたものの、本人確認が行われるのは極めて稀だった。Aさん・Bさんともに今まで本人確認をされたことはなかったそうだ。
また、ジャニーズファンの間では高倍率の公演チケットを取るため、1人で複数のファンクラブのアカウントを持ち、複数の名義の応募が当たり前になっている。このため自分の名義で当選した「自名義」ならば本人確認があっても問題ないが、他人名義で当選したいわゆる「他名義」では、身分証を確認されると入場を拒否される可能性がある。他名義で当選したチケットでコンサートに参加するのは珍しくなく、Bさんによれば、他名義で当選するケースの方が圧倒的に多いのではないかという。また自名義・他名義を問わず、ファン同士でチケットの交換や定価での譲渡もごく普通に行われているそうだ。
加えてBさんのように、複数枚当選したチケットの一部を譲り受け、当選者の同行者として入場することも当たり前だった。しかし本人確認が行われると、「自名義」以外のチケットはすべて無効となる可能性がある。高額転売チケットでなくても、身分証を忘れた人や同行者でも一律に拒否するかのような確認方法にはAさん・Bさんとも疑問を表している。
Aさんは「転売を買って入れないのは仕方ないですが、同行させてもらう時でも入れない可能性があるのは意味わからないと思います」と話し、Bさんも「本人確認をするならそれに必要な証明書をきちんと明記してほしいです」と話し、また「同行者の名前を申し込み時に入力するところなど全くなかったのに、どのように判断しているのか、意味が分からないため事務所側から説明してほしいです」と疑問を呈した。